キャリアガイダンス保護者版2020
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また、課題や解決策は学校の中だけで見つけることは難しいため、地域の協力をいただいて外に出て学ぶ機会を取り入れている学校も多いです。探究に限りませんが、今はボランティア活動やインターンなど学校の外に出て行く活動が保護者の皆さんの時代よりも増えています。校外の人々と関わることで、学校にいるだけでは気付けなかった自分の存在価値に気付き、ガラッと成長して帰ってくる生徒も実際に大勢見てきました。 ALや探究は、これから必要になる資質・能力を育むためのものです。でも私はそれだけではないと思っています。今までやっていなかった授業方法によって、子どもたちが元々もっていたのに見えていなかった多様な力に光が当たり、見えてくる。つまり、資質・能力は子どもたちが本来もっている力で、それを引き出してより伸ばそうとしているのが今の授業なのです。 新しい学習指導要領はまさにそのことを求めているので、今、全国の学校もその方向に動いています。 多様な力が求められることにともない、子どもたちに対する評価軸も多様になっています。大学でもAO・推薦入試(2021年度からは総合型選抜、学校推薦型選抜に改称)などで従来の学力に限定しない評価方法が既に実施されていますが、その傾向は今後ますます高まっていくことでしょう。 多様な力を育むには、生徒を集団で見るのではなく一人ひとりをきちんと見る、個別最適化が大事だと思っています。個別指導するということではなく、プロセスや取組の姿勢、到達度なども評価するということです。 知識・技能以外を測る方法も多数開発されています。私の学校では、タブレットなどのICT(情報通信技術)を授業だけでなく、子どもたちの「学びに向かう力」を測るためにも利用しています。学習の取組状況や達成状況をデータ化できるのです。eポートフォリオという、生徒たち自身が学びの足跡をタブレットなどで記録するものもあります。これらのデータを基に各先生の人間的な評価によって、一人ひとりに合った学び方を提供できるようになると思います。 このような授業や評価方法の変化によって、子どもたち自身が自分で気付いていなかった自分の力に気付けるようになることに、私は大きな期待を寄せています。そのことこそが、子どもたちの自己効力感や自己肯定感を高めることにつながると思いませんか。 高校生は保護者に愛されたいと思っています。子どもたちが不安になるのは「勉強ができないと保護者に愛されない」と思うから。保護者も多様な評価軸で子どもを見てあげると自己肯定感や自己効力感が一層高まりますよ!保護者に求められること子どもがもつ多様な力を引き出すのが今の学校の役割多様な評価軸によって子ども自身が自分の力を発見探究の授業で行われている事例上:課題を発見するために、自分の興味をマッピングして考えていく(岩手県立大船渡高校)。中:探究のテーマを地域課題から取り組み、学校外の人との関わりから学ぶ(長崎県立五島高校)。下:探究の成果を発表し、生徒同士で質問し合うことで次の課題を見つけられる(京都市立堀川高校)。14for Parent 2020
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