キャリアガイダンス保護者版2020
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「大学を4年間で卒業して就職し、そこで3年以上働いている人」は100人中たった31人にすぎません。実は、100人のうち12人が中退し、13人が留年し、30人が就職せず、14人が早期離職(3年以内に離職)しているのです。 もちろんそのなかには海外留学やキャリアアップなどポジティブなケースもあるでしょうが、安易な気持ちや親の意思で大学に進学したり大学・学部を選んだりした結果、ミスマッチが起きているケースも少なくないと考えられます。特に中退者(大学・専門学校の中退者)については、約70%が非正規雇用、約15%が無職(※)という現実があり、社会に出てからも厳しい壁に直面することになりかねません。多様な大学が存在する今の時代は、子ども自身が納得した進学先を選ぶことが、これまで以上に大切になります。そしてそのためには、大学の教育の中身をしっかりと理解することが不可欠なのです。 昨今、大学の教育は、保護者の皆さんの時代とは大きく変わって大学も個性を打ち出す時代。偏差値やブランドで選んでいると、入学後に後悔しますよ。時代の変化に応じた価値を創造する力が求められる※独立行政法人労働政策研究・研修機構「第3回若者のワークスタイル調査」取材・文/笹原風花日本大学理工学部建築学科卒業、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。企業広報のプロデューサー、私立大学専任職員、予備校の総合研究所主任研究員および大学連携プロデューサーなどを経て、現職。進路づくりの講師・高大共創コーディネーター倉部史記氏※山本繁『つまずかない大学選びのルール』(ディスカバー・トゥエンティワン)より4時間目大学教育保護者のための特別授業15for Parent 202015年後の社会でわが子に必要な力とは
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