キャリアガイダンス保護者版2020
27/66
単なる思い出旅行ではなく、事前・事後学習を含めた体験的な学びの機会。内容は、研究所や企業の職場訪問、住民の体験を聞く平和学習などさまざま。書類には保護者の確認・捺印が必要。受験と科目選択との関係は複雑。子どもが迷っていたり、安易に考えていたりする場合は、本人が学校で先生に相談してみるよう促すのも手です。先生への相談を促す体験を通じて生きた知識を身に付ける他、旅先の暮らしや課題に目を向けることで多様性の理解を深めるなどの効果も期待できる。進路分野や志望校によっては、必ず履修しておかなくてはならない科目がある。目標に応じて必要な科目を選択する。現時点の志望校について志望理由を書いてみる進路学習。自分の思いを文章にすることで、目標達成への意欲を高めるのがねらい。進路が決まった先輩たちから、合格への道のりやアドバイスなどを聞く。生の体験談を聞くことで刺激を受ける生徒は多い。入試でも課されることが多い小論文。対策に時間がかかるので、2年生からスタートする学校は多い。やワークショップなど校外イベントに参加し、主体性やコミュニケーション力を飛躍的に伸ばし、興味関心を広げる生徒も。さまざまなことに積極的に挑戦するよう、ぜひ家庭でも後押ししたいですね。 2年生の10月ごろは、高校生活の折り返し地点。ちょうどこのころの実施が多い修学旅行が終わると、一気に受験ムードが高まります。さらに、「3年生0学期」と言われる3学期になると、先輩たちが次々と進路を決定していく姿を横目に、受験勉強を始める2年生が増えます。 この時期、志望理由ワークシートなどを活用して、進路に対する自分の気持ちを確認する時間を設ける学校が少なくありません。 「進路決定というきれいな『花』を咲かせるためには、勉強をがんばって『枝』を伸ばすとともに、何のための勉強かという目的意識をしっかりもって『根』を張ることが大切です。家庭においても、今やるべき勉強の話だけでなく、『何に関わっていきたいか』『どういう人生を送りたいか』といった長期的な将来の話ができるとよいですね」(同)受験対策が始まるときこそ 目的意識を再確認※学校行事はモデルケースです。試験当日に受験生と同じ問題に挑戦する模試。志望校合格への現在の到達点を確認し、今後の学習計画を見通す。思い通りにいかない経験も力とし学校外の活動にも挑戦苦労を経て得た達成感から自分に自信がもてるように 意識の高い意欲的な子が多く集まる高校に入学し、当初は気後れして消極的に。それが悔しくて、一皮むけたくて、思い切って生徒会長に立候補しました。結果は落選でしたが、自分が積極的に行動することで周囲にも良い影響があるのだと肌で感じることができました。 その後も、学校の探究活動や部活の他、学校外の活動にも自ら飛び込んでいきました。東北の南三陸に、一人でボランティアに出掛けたことも。いろんな人と出会い、たくさん話をし、世界の広さを知りました。高校のさまざまな経験を糧に、今できることを精一杯やっていきたいと思います。 高校では商業部に所属し、部活動に力を入れていました。特に印象に残っているのが、「商い甲子園」大会への出場です。大会では、商品の仕入れから値入れ、店舗レイアウト、販売まですべて自分たちで行います。私は2・3年次にリーダーを務め、苦労もありましたが、みんなで成し遂げた達成感はとても大きなものでした。 実は私、高校に入るまでは自分に自信がなく、「リーダーの器じゃない」と決めつけていました。しかし、部活の経験から「自分にもできる」と思えるように。今、進学先の学校でも率先してリーダー役を買って出ています。主体的に物事に取り組むことで成長できた自分の経験を基に、他の人の背中を押せる存在になりたいと思っています。法政大学 現代福祉学部 福祉コミュニティ学科2年(島根県立隠岐島前高校卒業)真野拓哉さん高知リハビリテーション学院言語療法学科2年(高知県立須崎高校卒業)鍋島 歩さん27for Parent 2020
元のページ
../index.html#27