キャリアガイダンス保護者版2020
38/66

for Parent 2020リアルな体験とコミュニケーションが引き出す、高いモチベーション國學院大學 Kokugakuin University保護者や学生が大学に寄せる「就職への期待」がより高まりをみせる今、独自のキャリアサポート体制で存在感を増しているのが國學院大學である。その戦略と狙いについて、同学学生事務部長の藤形正俊氏に話を伺った。取材・文/酒井摂38就活のモチベーションが上がる心躍る仕掛けとは「優良企業と学生との接点を数多く用意し、やる気になった学生には最高のパフォーマンスが発揮できる場を惜しみなく提供していく。それが、本学のキャリアサポートです」。國學院大學学生事務部長・藤形正俊氏はそう意気込みを見せる。リクルート出身の藤形氏は同社事業部長等を歴任したのち、大学に転身。主にキャリアサポートの分野でモチベーション・マネジメントの専門的な知見を活かした活動を行っている。藤形氏が就職支援の現場で学生たちと向き合う中で、見えてきたものがあるという。それはバブル崩壊後に生まれた彼らが「働くこと」に対して抱くネガティブなイメージだ。藤形氏は次のように説く。「働く現場に行けば、とてつもないバイタリティや使命感を持って仕事に取り組むモチベーションの塊のような職業人がいます。しかし、体感する機会がない学生には、そんな人が現実にいることすら想像できません。この後ろ向きの姿勢を変えるためのリアルな情報や体験にふれる場が、キャリアサポートには欠かせないのです」視野を広げ、気付きを得る 『業界セミナー』の熱気國學院大學のキャリアサポートでは「リアル」をキーワードに、就職活動に向かう学生のマインドをポジティブに変えるための仕掛けを数多く用意している。その好例が、3年生の就活が本格始動する秋に開催する『業界セミナー』だ。各業界のトップ企業を学内に招き、2カ月間ほぼ毎日開催する。2019年度は約100社が登壇し、延べ4600人の学生が参加。会場は連日、学生たちの熱気に包まれた。例えばBtoB業界には事業規模が大きく、世界的な優良企業が数多くあるものの、就活を始めたばかりの学生には馴染みが薄い。そこで同セミナーでは、BtoBの現場を熟知する企業担当者に、臨場感に溢れるビジネスの最前線やその醍醐味を語り尽くしてもらう。学生にとっては、ここで日本企業の面白さや奥深さを知り、多様な業界の最新動向、仕組みにふれることが、それまで気付かなかった企業に出合うチャンスとなるのだ。さらに特筆すべきは、これを企画・運営し、情報を足で稼ぐキャリアサ(左上)キャリアサポート課には、毎年秋になると『内定者アドバイザー』が日替わりで常駐。人気の高いエアラインやIT・情報、金融業界などから内定を得た4年生約30名が、3年生にアドバイス等を行っている。(右上)國學院大學の学生向けに開催される『業界セミナー』。幅広い業界の企業約100社の担当者が日替わりで登壇する。同セミナーをきっかけに視野や興味が広がり、新たな業界・企業に目を向ける学生も多い。(左下)渋谷・表参道・恵比寿の3駅からのアクセスが可能な「渋谷キャンパス」は、就職活動の際もアドバンテージとなる魅力的な立地だ。

元のページ  ../index.html#38

このブックを見る