キャリアガイダンス保護者版2020
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凄まじい「創造的破壊」により、仕事も働き方もキャリアの在り方も生まれ変わる時代が来ている!1時間目社会 答えは、6%。ビジネスパーソンの多くが忍び寄る変化に気づいているにもかかわらず、100人のうちたった6人しかその変化に適応できない。これはとんでもない事態です。一体、どんな時代がやってくるのでしょうか。 まず、これからの10年、20年に起こるのは、「変化」よりも凄まじい「ディスラプション(=破壊)」です。既存の制度や組織、社会通念が音を立てて崩れ去る時代が来ます。ただし、ただの「破壊」ではありません。「創造的破壊」、つまり、破壊の先にイノベーションが生まれます。 例えば、次世代通信規格5Gによる超高速・大容量通信により、車の自動運転や、工場機械や手術機器の遠隔操作などが可能になるでしょう。技術や医療も加速度的に進化し、これからの数年で私たちの生活や行動様式は大きく変わるはずです。自動車が空を飛ぶ日もそう遠くないと、私は確信しています。 一方で、「今後20年程度で、総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高い」(オックスフォード大学 マイケル・オズボーン准教授)などと言われているように、さらなるデジタル化や技術革新により、経済・金融の動向予測などの専門性の高い業務でさえ既にAIによる自動化が取り入れられています。仕事の在り方そのものに創造的破壊が起こり、ほとんどの人が適応できなくなる。冒頭で挙げたデータは、そんな未来を示唆しているのです。 次々に起こる破壊のなかでも日本社会を根底から揺るがすのが、次の3つの決定的な破壊です。「終身雇用」、「年功賃金」、そして「定保護者のための特別授業※Deloitte Development LLC.の調査(2019年)より。既存の社会通念の崩壊と技術革新で世の中は一変する取材・文/笹原風花専門はキャリア論。一橋大学大学院社会学研究科博士課程を経てカリフォルニア大学バークレー校などで客員研究員を務める。『プロティアン 70歳まで第一線で働き続ける最強のキャリア資本術』(日経BP)ほか著書多数。法政大学 キャリアデザイン学部 教授田中 研之輔先生

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