保護者から 自立支援者へ真新しい制服に身を包んだわが子。心も身体も大きく成長していく3年間。「もう高校生なんだなぁ」という頼もしさと、「もう高校生なんだから」というもどかしさ、双方が複雑に同居し、多感な時期を迎えたわが子との向き合い方に難しさを感じます。進路選択、そしてわが子の自立に向けて、保護者としての役割は変わるのでしょうか。いまだに世界中を震撼させている新型コロナウイルス感染症は、社会のしくみや日常生活の姿を変えると同時に、子どもたちの学校生活も一変させました。入学式の縮小、文化祭や修学旅行などの延期・中止、画面越しに学ぶオンライン授業、そして、3密回避を意識しながら友達と過ごすちょっと窮屈な時間。「変化が激しく、先行きが見通しにくい社会」を、今まさに実感・体感するなかで、わが子には、自身が歩みたい進路を発見し、キャリアを切り拓いてほしい。それは、すべての保護者に共通する願いだと思います。今年から実施された「大学入学共通テスト」をはじめ、各大学が実施する個別選抜、そして高校での学びが、大きく変化しています。保護者の時代と何が違うのでしょうか。わが子の進路選択にどんな影響を与え、どのように寄り添っていけばいいのでしょうか。この本を手にされた皆さまが、今日からわが子の「自立支援者」としての一歩を踏み出せるように、本誌が少しでもお役にたてることを願っています。山下 真司(本誌 編集長)一般社団法人全国高等学校PTA連合会 推薦
元のページ ../index.html#2