キャリアガイダンス保護者版2021
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for Parent 2021教育改革で取り組む、誰もが美しく生きる未来のための学び山野美容芸術短期大学 YAMANO COLLEGE OF AESTHETICS自分らしく生きる力を育む人生100年時代を迎えて、私たちは改めて「どう生きるか」ということに正面から向き合わなくてはいけない時代になっている。山野美容芸術短期大学(以下、山野短大)の創立者である山野愛子氏は、「美道」という考え方で、美しく生きることの大切さを説いた。「美道」とは、人の美しさを総合的にとらえ、外見と内面の美しさを兼ね備えて、人々や社会を幸せに導くための道だ。山野短大では、現在この「美道」をベースに、学生一人ひとりの個性を活かし、「自分らしく生きる力」を磨くことを強化した教育改革に取り組んでいる。山野短大の木村康一副学長は、その教育の柱は「自己実現と他者受容」だと説く。美しく生きるための「美道」「山野短大の教育目標は、美道を基盤として、美しく生きる人を育てることです。美しく生きるとは、『自己実現するために、自律して生きること』であり、さらに『利他的に、他者の豊かな生活を考えて、社会に貢献できる振る舞いができること』。新しいカリキュラムでは、美しく生きる力を育むために、その内容も、教育方法も徹底的に強化しました」自己肯定感を高めるコーチングも受けるなかでも重視しているのが、必修科目の「美道プロジェクト」だ。自己肯定、他者・多様性の受容、社会で活躍できるソーシャルスキルの獲得という3つの段階を踏んで学んでいくが、最も大切にしているのが、自己肯定感を高めることだという。「グローバル化が進む社会で活躍するためには、まず自分に自信をもつことが重要です。しかし、日本人はこの部分を苦手とする人も多いのです。例えば『おもてなし』の心は、世界も認める日本の文化ですが、見方を変えると、相手を思いやるために自分の気持ちを抑えることで生まれる心の表れだとも言えます。日本人の美徳は、同時に弱点にもなり得るのです。日本人の良さを活かしながらしっかりと自分を主張できるようになるには、まず自分に自信をもたなくてはいけません。そのために日本美容界の草分け、山野愛子氏が開学した山野美容芸術短期大学。美容技術の習得から始まった教育は、自分も、他者も美しく豊かにする「美道」のもとに、美しく生きる力を育む教育へと大学改革をスタートさせている。取材・文/今野雅晴44

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