01052015353025(%) 保護者が高校を卒業した25年くらい前と今では、高校生の進学事情は大きく異なります。前ページで紹介したように、進学率は8割を超え、大学等に納めるお金も大幅に値上がりしています。国公立大学の学費は平均15%以上アップし、初年度80万〜90万円台の水準が続いています。一方、私立大学も学費以外に納めるお金が多くなり、専門学校の費用も学校や専攻によっては数倍の開きがあります。 大学・専門学校の数も昔より増え、学部や専攻も細かく多様化しているため、子どもの志向や就職を考えて保護者が気軽に助言できる時代ではありません。2020年度は新型コロナの影響でオンライン授業が実施されるなど、教育環境も大きく変わっています。 まず保護者は自分の経験が必ずしも通用しないことを知り、今の高校生が置かれた状況や環境をきちんと把握することが重要です。 左の調査では、進路や進学先の希望が固まったのは「高3の夏休みまで」という学生が最も多く、進学費用については約3分の1の学生が保護者と話していませんでした。しかし、進学先が未定でも費用の準備は高校入学後、1年生のうちから始めることが重要です。 進学するには大学等の学費だけでなく、高校在学中の教育費や受験にかかる費用、生活費の仕送りなど、予想以上の負担が生じることもあります。家庭でどこまで支えられるのか、進学前後に必要な費用を含めて幅広く情報を集め、親子で話し合っていきましょう。 2021年度から「大学入学共通テスト」が始まり、国の支援による授業料等の減免や給付型奨学金の拡充も実施されています。 生徒や保護者に対し、ファイナンシャル・プランナーなどの専門家が奨学金の説明や進学費用のセミナーなどを実施する高校もあるので、機会があればぜひ参加して情報を集めることが大切です。 昨年はコロナ禍で家庭の収入が減少したり、アルバイトが減って生活費に困る大学生が急増し、公的機関や大学独自の支援が強化されました。その時々の経済状況に応じて利用できる制度を確認し、子どもの希望を叶えるために準備できることから始めましょう。高1の夏休みまで高1の冬休みまで高1の3学期高2の夏休みまで高2の冬休みまで高2の3学期高3の夏休みまで高3の冬休みまで高3の3学期その他の時期例えば…● 国立が安いから国立に受かってほしいと言われた● 私大はお金がかかるので将来奨学金を返せるか話した● 下宿にかけられる費用の上限● 4年間で必要とされる費用、 学費は心配しなくていいこと● 国立大理系志望だったので、 国立大と私大との学費の差、学科による学費の差。 受験料や、滑り止め校の入学金をどこに支払うか● 具体的な金額を伝えて、了承を得た進学資金の準備は子どもの希望も確かめ家庭で話し合うことが大事最近の状況も把握し利用できる制度を調べて具体的に考えていこう進学の状況は昔と異なる早いうちから親の意識改革が必要3.02.03.05.016.013.032.011.010.05.0話した64.0%話していない36.0 %※上2つのアンケートは、本誌編集部が大学生(1・2年生)、短期大学生にwebでアンケートを実施(有効回答数100名)。実施期間2021年1月7日~11日(調査協力:クロス・マーケティング)。 58for Parent 2021
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