保護者のためのキャリアガイダンス2022
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for Parent 2022リアルな体感で就活の熱量を上げる、キャリアサポートの真価國學院大學 Kokugakuin Universityモチベーションに火をつける、 キャリアサポートの仕掛け「学生が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、まずはモチベーションに火をつける機会や場を次々と提供していく。それが本学のキャリアサポートです」。國學院大學学生事務部長・藤形正俊氏はそう力を込める。民間企業を経て大学に転身した藤形氏が、就職支援の現場で学生たちと向き合う中で見えてきたものがあるという。それはバブル崩壊後に生まれた彼らが抱く「働くこと」へのネガティブなイメージだ。藤形氏は次のように説く。「働く現場に行けば、とてつもないバイタリティや使命感を持って仕事に打ち込む、やる気の塊のような職業人が必ずいるものです。しかし、実際に体感する機会がなければ、そんな人がいることすら学生は想像もつきません。後ろ向きの姿勢を変えるために、リアルな情報にふれる場が、キャリアサポートには欠かせないのです」優良企業との重要な「接点」となる『企業セミナー』 そこで國學院大學のキャリアサポートでは「リアル」をキーワードに、就活生のモチベーションを高める仕掛けを数多く用意している。そのひとつが、優良企業と学生との「接点」と位置付ける『企業セミナー』だ。各業界のトップ企業の担当者を招き、毎年秋の2カ月間、オンラインで開催する。2021年度も大手総合建設企業やIT情報サービス企業など、多彩な顔ぶれの60社が登壇し、延べ3394名の学生が参加した。例えばBtoB業界は、大規模事業を手掛ける世界的な優良企業がひしめく業界でありながらも、学生にはいまひとつ馴染みが薄い。そこで同セミナーでは、BtoBの現場を熟知する企業担当者にビジネスの醍醐味や最新動向などを縦横無尽に語ってもらう。こうしたリアルな声を通じて学生たちの知的好奇心をかき立て、業界・企業選びにおける視野を広げさせているのである。あわせて力を入れるのが、企業や働く人のリアルな姿にふれるインターンシップへの参加促進だ。同学では1人あたり20社以上のインターンシップ参加を呼びかけている。「就活がネガティブからポジティブに変わるのは、目標ができた瞬間です。その気づきの場こそインターンシップで“自ら動きたくなる就職活動”を掲げて就活生の意識改革を推し進めてきた國學院大學でいま、大学独自のキャリアサポートによる成果が出てきている。同学学生事務部長・藤形正俊氏に、その背景と戦略について伺った。取材・文/酒井摂34(左上)学内のキャリアサポート課には、毎年秋になると「内定者アドバイザー」が日替わりで常駐。IT、金融、商社といった人気業界を中心に内定を得た4年生約30名が、オンラインと対面の両方で学生目線のアドバイスなどを行っている。(右上)就活のポイントや先輩のリアルな就活体験記を集めた『就活パーフェクト手帳』、優良企業を網羅した『企業大研究』などを毎年刊行。就活生のバイブルとなっている。(左下)ナビサイト担当者による『オンラインガイダンス』の様子。

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