保護者のためのキャリアガイダンス2022
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for Parent 2022特色ある授業や実践的プログラムを通して個々の専門性を確立するとともに、幅広い視野や柔軟な発想力を培いながら、専攻の異なる学生が相互に学び合う。こうした協働学修は、課題解決の糸口となる。また、多様な人の中で個々の真価を発揮する経験を積むことも可能だ。「個性尊重の人間教育」の伝統に裏打ちされた成蹊大学の教育は、時代に即した形で継承されており、今後も「新しい理系」をはじめとする唯一無二の人財を育成していく。解決していく。さらに社会的要請の高いテーマについて重点的に学ぶ「特別プログラム」も設置する。経営科学、生命科学、教育手法といったプログラムからなり、他専攻の学生とのグループワークやディベートなどアクティブラーニング形式で行うという。これらを整えた背景について、小池学部長はこう語る。「専攻の垣根を越えたいわゆる『縦割り型』ではない学びの形により、異なる専門分野の人が集まると、1+1が3にも4にもなり、シナジーが生まれます。新たな理工学部では他者から得られた気づきや発見を学びへと昇華し、経験知を備えた人財の育成を目指します」。専門知識を修得し、専攻の垣根を越えた融合分野の科目により学びの幅を広げる。また、ICT教育をすべての専攻で必修化し、プログラミングやデータサイエンスといった実社会で通用するICT活用力を身につける。「科学技術が加速度的に進歩し、社会に与えるインパクトは非常に大きくなっています。誰でも利用しやすくなっているからこそ、人間がその技術をどう利活用するか問われる時代に突入します。学生の皆さんには、科学技術の進歩が社会にどう影響するのかをきちんと考えられる社会人になってほしいと思います。そのためには、理系の専門知識に加えて、ICTリテラシーや経営学、社会学など他分野に及ぶ幅広い知識と教養を養い、それらを実社会でどう活かせるかを考えられる人になる必要があります」と、理工学部長の小池教授は語る。協働で課題に取り組み、新しい価値を見出す新しい理工学部では、専攻を越えたグループワーク型の科目や授業を数多く用意している。社会での実践力を鍛える「連携プロジェクト」科目では学生同士が協働し、企業や地域における課題を発見してチームで成蹊大学1912年に創立された成蹊実務学校が源流。成蹊実務学校は教育者中村春二により創立され、後の1925年に創設された旧制高等学校が戦後の学制改革で現在の成蹊大学となり、高等教育機関としての姿を確立。「少人数制による個性尊重の人間教育」の伝統は、総合大学となった現在もゼミ・研究室での学びを中心とした教職員と学生の距離の近さという特徴と、旧制高等学校のリベラルな学風とともに受け継がれている。●DATA〒180-8633 東京都武蔵野市吉祥寺北町3-3-1TEL0422-37-3533(アドミッションセンター)https://www.seikei.ac.jp/university/URL37理工学部学部長小池 淳 教授東北大学大学院工学研究科修了。成蹊大学副学長を経て、理工学部長に就任。博士(情報学)。

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