れまでにいろんな経験を積んできた人は、今の職場環境を活かしてアクションが起こせている。高校・大学時代に社会と関わった経験が、社会人としての第一歩に大きな影響を与えている」と指摘します。 「企業・職場の見学に行く、社会人から話を聞く、長期インターンシップに参加するなどの経験をしている人が増えています(図4)。そして、そうした社会的経験が多い人の方が、今の仕事や今後のキャリアへの意識が高く、アクションを起こしていることが調査から(株)Compath 共同代表者安井早紀さん 「このままでいいんだろうか?」。それなりに楽しいキャンパスライフを送っていたものの、「なんか違う」と違和感を覚えたのが大学2年生のとき。あれこれと模索するなか、教育系NPOの活動に学生インターンとして参画しました。東日本大震災で被災した子どもたちの学習支援などに携わるなかで、自分のことだけを考えてやんわり生きていくのではなく、社会のためにできることをやりたいという思いが高まっていきました。 約2年間の活動を通して、教育の領域やNPOで働く面白さややりがいを感じたと同時に、教育だけ、NPOの活動だけでは社会は変わらないことを痛感しました。また、多様な人たちに出会ったことで、自分の視野の狭さ、身を置いてきた世界の同質性を実感。あえて未来を想像できない選択肢を取って枠を飛び出したいと考え、一般企業に就職しました。 社会人になって5年目、仕事は楽しかったものの疲れも感じていた時期に、友人とデンマークを訪れました。旅先で出会ったのが、大人の学び舎・フォルケホイスコーレでした。年齢に関係なく、立ち止まり、学び、考える、人生の余白の時間を肯定するデンマークの社会・文化に感銘を受け、日本にもこんな場をつくりたいと強く思いました。その後、教育系の財団に転職。やりたかった教育の仕事を続けながら、友人と共に構想を温めていました。全力でやれば、たとえ失敗しても残るものはある。なんとなく好きな仕事を漫然と続けるよりも、やりたい仕事をして自分も幸せになって誰かも幸せにできるならその方が絶対にいい。そう考え、本気で挑戦することを決意。素敵な人や場所との出会いがあり、2020年に北海道東川町にて起業し、フォルケホイスコーレをモデルにした「School for Life Compath」を開校しました。 私にとって、働くことは学びの延長です。仕事を通して新しい人やものに出会い、世界も自分の可能性も広がる。大人って、働くってすごく楽しいよと、若い世代には伝えたいですね。for Parent 202410図4図5
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