これまでの高校教育では、知識やスキルを身につけることが重視されてきましたが、今、そのあり方が大きく変わりつつあります。新しい教育では、知識やスキルの習得に加え、自分で考えて判断する、考えたことや思いを表現するといった、「身につけた知識やスキルを活用する力=社会で広く役立つ力」や「学ぶ姿勢や意欲」を育むことに重きが置かれています(図1)。また、学び方も保護者が高校生だったころから変化し、「主体的・対話的で深い学び」と呼ばれる学び方が目指されています(図2)。各教科・科目のカリキュラムや授業はこうした点から再構成され、先生の教科書の説明を聞き、知識を覚えて問題を解くだけではなく、より能動的な学びを求めるものになっています。なかでも新しい学びを象徴するのが、「総合的な探究の時間」です。2022年度から始まった新課程では必修科目となっており、すべての高校生が履修します。「探究」とは、自ら課題を設定し、その課題について情報を集め、整理・分析し、課題の解決に努め、意見や考えをまとめ、表現するというプロジェクト型の学びのことです。このサイクルをくり返し、教科を横断して学びを深め、課題を発 見し解決する資質・能力を身につけることが期待されています。(図3)。探究が必修になった背景には、社会の変化があります。変化が今、高校の教育が大きく変わってきています。新しい学びを象徴するのが、「探究」と呼ばれる学び方です。探究とは何か、授業はどのように行われるのか、大学入試とも関係があるのか、保護者が気になるポイントについて解説します。正解のない課題に向き合い、答えを模索するのが「探究」育成すべき資質・能力の3つの柱主体的・対話的で深い学び何を知っているか、何ができるかどのように社会・世界と関わり、より良い人生を送るか知っていること・できることをどう使うか取材・文/笹原風花図1図2【記事監修者】大阪大学国際共創大学院学位プログラム推進機構教授佐藤浩章先生北海道大学大学院教育学研究科・博士後期課程単位取得退学。博士(教育学)。愛媛大学准教授等を経て現職。ポートランド州立大学客員研究員、キングスカレッジロンドン客員研究フェロー等を歴任。専門は高等教育開発。近著に『大学教員の能力開発研究』(単著)、『授業改善(シリーズ大学の教授法6)』(共編著)、『講義法(シリーズ大学の教授法2)』(編著)、『大学のFD Q&A(高等教育シリーズ171)』(編著)等(いずれも玉川大学出版部)。forParent 202412
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