キャリアガイダンス保護者版2024
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ないのですが、今やその「実質化」が問われています。そのことを本気で実現するための仕組みが「学修管理システム(LMS)」です。出欠管理から科目登録、教材や課題の配信とリポート提出、小テスト、学習記録、成績管理までを、1人1台ネットワーク端末を基に一元化するものです。〈図3〉を見ると、そんなLMSを利用した「事前・事後学習の推進」を行っている大学が、75・3%を占めています。予習・復習をおろそかにしてテスト前に一夜漬けをするとか、授業は代返を頼んでリポートは友達が書いたものを写して提出する、などという昔の手法は、情報通信技術(ICT)によるデジタルトランスフォーメーション(DX=デジタルによる変革)が求められる時代には、まったく通用しません。「ブレンデッド型学習」にも注目してほしいと思います。コロナ禍を経て、今やオンライン授業はもとより、オンデマンドも含めたeラーニングは当たり前になりました。自習の組み合わせや、講義とインターネット上でのグループワークの組み合わせによる学習が「ブレンデッド型学習」です。そんな「学習」手法を用いて「学修」を促すものだと言えるでしょう。そんなブレンデッド型学習を導入する大学は59・7%と、既に半数を超えています。教室の講義とeラーニングによる〈図4〉にある通り「課程を通じた学生の学修成果の把握を行っている大学」が65・6%に上っているのにも、注目する必要があります。具体的な学修成果として調査や測定を行っている事項として、コミュニケーションスキルや数量的スキル、問題解決力などの「汎用的能力」が81・1%、自己管理能力やチームワークなど「態度・志向性」が70・8%、「獲得した知識等を活用し、新たな課題に適用し課題を解決する能力」が62・1%などとなっています。今どきの大学教育では、ここまでの資質・能力が当たり前に問われている、ということです。ここまで紹介してきて、今や大学教育で「何を学んだか」だけでなく「どのように学んだか」、その結果「何ができるようになったか」までもが問われていることがおわかりいただけたことでしょう。社会で活躍する力が昔と変わっていることは、何より保護者の方々が実感していることではないでしょうか。そんな社会の変化に敏感に対応して、大学の教育も今、転換期を迎えているのです。今変わりつつある大学教育の具体的な中身に保護者も目を向けるときがきているといえるでしょう。eラーニングを含め何を学ぶか問われる図1 三つの方針に基づく大学教育の点検状況図2 カリキュラム編成上の具体的な取組図3 情報通信技術(ICT)を活用した教育の実施状況図4 課程を通じた学生の学修成果の把握状況三つの方針の達成状況を点検・評価している大学課程を通じた学生の学修成果の把握を行っている大学65.6%62.1%88.5%96.9%73.8%75.3%59.7%81.1%70.8%64.1%35能動的学修(アクティブ・ラーニング)を取り入れた授業を実際に行っている 能動的学修(アクティブ・ラーニング)を効果的にカリキュラムに組み込むための検討を行っている学修管理システム(LMS:Learning Management System)を利用した事前・事後学習の推進 教室の講義とeラーニングによる自習の組合せ、講義とインターネット上でのグループワークの組合せ(いわゆるブレンディッド型学習)の導入 学修成果として調査・測定を行っている事項汎用的能力(例:コミュニケーションスキル、数量的スキル、問題解決能力) 態度・志向性(例:自己管理能力、チームワーク) 知識・理解(例:文化、社会、自然に関する知識の理解) 獲得した知識等を活用し、新たな課題に適用し課題を解決する能力文部科学省「令和3年度の大学における教育内容等の改革状況について」よりforParent 2024    ●  

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