「新しい理系」の学びが進行中専攻横断型連携プロジェクト始動成蹊大学/理工学部 Seikei University理工学部は1学科5専攻に新たな価値を創造する学び実社会の課題解決に挑戦「連携プロジェクト」社会課題が複雑化する現代。一つの分野の知識のみで課題を解決することは難しく、多様な背景を持つ他者と協働することの重要性が増している。時代の要請に即した教育を推進してきた成蹊大学は2022年4月、理工学部を刷新。従来の3学科から理工学科の1学科に改組し、学問分野を明確にした5つの専攻、「データ数理専攻」「コンピュータ科学専攻」「機械システム専攻」「電気電子専攻」「応用化学専攻」を設置。学生は所属する専攻で深い専門知識を修得し、専攻の垣根を越えた融合分野の科目により学びの幅を広げる。例えば、2年次以降に専攻を問わず所属できるプログラムを設置。企業や地域の課題を学生同士のチームで解決していく「連携プロジェクト」や、経営科学、生命科学、教育手法といった社会的要請の高いテーマについて重点的に学ぶ「特別プログラム」など他専攻の学生との協働で実践力を磨く。また、ICT教育をすべての専攻で必修化し、プログラミングやデータサイエンスといった実社会で通用するICT活用力を身につける。こうした、専攻分野の深い知識だけでは終わらない、高度なICT活用力と専攻の垣根を越えた発想により、課題解決に向けて自分のビジョンを提示し、新たな価値を創造できる「新しい理系」を養成している。ロジェクト型授業「連携プロジェクト」ェクトⅡ」を設置し、学生は複数のテ2023年度には、専攻横断のプが始動。2年次後期に「連携プロジェクトⅠ」、3年次前期に「連携プロジーマから1つを選び、社会課題に取り組む。専攻を問わない3〜6名の少人数グループで、選択した課題を解決するための調査や分析を協働して実施。企業や地域など連携先とのディスカッションの場も用意されている。例えば、『カーボンニュートラル実現に向けた再生可能エネルギーの高効率活用のためのソリューション提案』は、「産学連携」プロジェクトとして実施された。太陽光発電や水力発電などの様々な再生可能エネルギーについて考察した上で、実際の多様な企業における開発例や導入例を調査。最終的に「将来へ向けた取材・文/福島寿恵for Parent 202444未知の社会課題を果敢に乗り越えていく「新しい理系」を養成するため、理工学部を刷新した成蹊大学。専攻の垣根を越えて企業や地域の課題解決をめざす「連携プロジェクト」が本格始動し、実践的な学びが進展している。
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