生涯学び続け、地域の未来を創る人へ「理論×実践+フィールド」の学び大正大学 Taisho University0からつくる〝スムージー〟で社会課題に挑む学生たちさまざまな学びの統合から築き上げられた教育システムはじまりは、授業の一環として学生が農家を訪ね、そこで芽生えた「フードロス」への問題意識だった。フードロスの削減、そして地域活性化をめざし、地域創生学部の学生が企画・運営するSDGs社会貢献型のスムージー店が2021年に巣鴨の街なかでスタート。経営学やマーケティングの授業で学んだ理論、データサイエンス科目で修得した知識やスキルを活かし、「商品企画」「イベント企画」「データ分析・店舗づくり」といったチームに分かれ、商品開発から販売まで、ほぼすべてを学生が担っている。24年からは店舗の移転やキッチンカーの活用など、新たな展開を迎えてプロジェクトを継続していく。スムージーの素材には、巣鴨の青果市場などで調達した規格外の果物や野菜を使用。市場のスタッフや商店街、顧客など、地域の人々の生の声や反応は、「実践」の場でしか得られないものだ。例えば、若者をターゲットにしていた〝チョコバナナスムージー〟が高齢者の間で大人気になる、といった想定外の事態や思いがけない発見は数多い。また、注文後の待ち時間が長いことを指摘され、改善に努めたことも。地域の応援を受け、店舗や商品のクオリティは日に日に向上し、学生の経験値やモチベーションも高まっていく。そんな好循環が街のなかで生まれている。教室で学んだ「理論」を、学外のフィールドで「実践」し、知識や探究心を深めていく。それこそが、大正大学がめざす学びの形である。『手厚い支援体制』の統合です。自「知識を集積するだけの時代は終わりました。これからは知識を活用できる人材、机の上で学んだ理論と、実践の場で確かめたことを高次のレベルで統合できる人材を育て、知識集約型社会に送り出していかなければならない。その使命感から、本学では『理論×実践+フィールド』を基盤とした教育カリキュラムを展開しています」。そう語るのは大正大学副学長・山内洋氏だ。その教育を構成しているのは、いくつもの〝学びの統合〟であると山内氏は言う。「まずは、『自律学修者の育成』と発的に学び続ける姿勢を育むためには支援性も必要です。その中心と 『チュートリアル教育』では、自律的に学ぶ姿勢を育む個別の学修支援を展開。『データサイエンス教育』は、2022年度に文部科学省から「リテラシーレベル」と認定された教育プログラムの中でも、先導的で独自の工夫・特色を有する「認定教育プログラム(リテラシーレベル)プラス」として認定された。これらの【トランジション教育】を基盤に、専門分野と異分野を統合的に学び、多面的・重層的な思考を磨く【クロスディシプリン教育】、さらには実践的な学びを展開する【アントレプレナーシップ育成教育】を通して、修得した知識を実社会に応用する力の育成を全学的に行っている。認定有効期限:2027年3月31日まで取材・文/草苅敦子for Parent 202446● 超スマート社会の中で地域を支え、活躍する「地域戦略人材」を育成クロスディシプリン教育チュートリアル教育高校生から社会人までの移り変わりをスムーズに行うための初年次共通教育学融合トランジション教育アントレプレナーシップ育成教育データサイエンス教育後期共通教育大学で得る「知識」を、新たな価値創造につながる「生きた知識」とするために。大正大学の「理論×実践+フィールド」という学びの姿勢と、それを支える教育システムについて、同大学副学長・山内 洋氏に伺った。
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