キャリアガイダンス保護者版2024
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i ・国内外の企業組織が熱い視線を注ぐサステナビリティ人材を育てる学び千葉商科大学  Chiba University of Commerce国内外で求められている「サステナビリティ人材」再エネ100%達成を支えた学生の当事者意識と行動力Future of Jobs Report 202nkedIn異常気象、地球温暖化、環境破壊など、報道される見出しを追いかけていくだけでも、サステナブル(持続可能)社会を実現することは、もはや一刻の猶予もない状況だと実感できる。SDGsで示された17の目標は、私たちの意識を変え、企業もその取り組みを本格化させた。最近では、大手アパレルメーカーが、衣料サプライチェーン上の二酸化炭素排出量を削減し、2030年までに100%再生可能エネルギーへ移行することを宣言した。スイスの大手食品メーカーは、カカオ農家の「収入向上プログラム」に参加した農家が栽培したカカオ豆を使用したチョコレート菓子を発売した。「サステナブル社会の実現を目指して企業の活動が活発化する中で、その推進を担うサステナビリティ人材を求める声は今後より大きくなっていくでしょう」。そう語るのは、千葉商科大学の手嶋進准教授だ。「ダボス会議で知られる世界経済フォーラム(WEF)は、『グローバルリスク報告書2023年版』の中で、今後10年間で予想される最も深刻なリスクトップ10を発表し、気候変動や環境破壊に関連する項目を6つ、それに伴う社会の混乱に関連する項目を2つあげています。また、同じWEFが2年ごとに発行している事の未来レポート)では、Lによる調査結果を示して、2018年から2023年の間で増えた仕事(役割)をまとめていますが、そのトップ10のうち、3つがサステナビリティ・環境関連の仕事でした。さらに、3(仕s」分野として、サステナビリティ人今後新たに創出されることが考えられる仕事として、サステナビリティの専門家を2位にあげています。迫る世界のリスクを回避し、私たちの未来のために貢献できるサステナビリティ人材は、これからの社会が最も必要としている人材のひとつです。サステナビリティ人材の育成は、大学でも優先順位を高く取り組まなければいけません」千葉商科大学は2025年4月に新しい教育体制をスタートさせるが、その柱のひとつに「サステナビリティ人材の育成」を掲げている。全学部共通の必修科目群として共通教養科目が設置され、「倫理・SDG材を育成するための授業が数多く置かれる。「環境問題や社会課題の多くは、複雑な要素が絡み合い簡単には解決ができません。その複雑さを理解し、多面的に考え、どうするべきかを意思決定できるサステナビリティ人材の能力は、企業活動や公共政策でも求められる力です。身につけた持続可能な社会を実現するための思考スキルと行動力は、どんな職業に就いても、生涯に渡って役立つ力になります」と手嶋准教授は語る。千葉商科大学は、サステナブル社会の実現に向けて、早くから行動してきた大学だ。手嶋准教授がプロジェクトリーダーとなって推進してき2025年4月人間社会学部着任予定准教授手嶋 進 氏取材・文/今野雅晴for Parent 202448時代や社会の変化に合わせ、進化し続けてきた千葉商科大学。予測困難な社会を生き抜く“サステナビリティ人材”の育成のために、2025年4月に新しい教育体制をスタート。伝統の実学教育と新しい学びの体制に迫る。

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