キャリアガイダンス保護者版2025
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何気ない会話の裏で起きる、心の動きを知りたくなる。仕事の資料ひとつ、自分の見方や捉え方が変わる。学ぶことで世界がどんどん広がり、何気ない日常が豊かになる。学ぶって楽しいんですね。進学しました。きっかけは当時小学一年生だった息子に「ママ、なんで勉強しなきゃいけないの?宿    題って必要?」と聞かれたこと。芸能活動のため高校を中退していた私には、学ぶ意味が語れず「大人になったら嫌なことを我慢しなければいけないときもあるから、その訓練じゃない」と咄嗟に答えた。だけど、本当にそうかな。学ぶって我慢すること?ちょうどそのころ、高校時代の先生から声をかけてもらって、高校卒業に再挑戦することにしたのです。リビングで子どもと並んで座って「どっちが早く終わるかな」と二人で宿題をしました。早起きしてレポートを書くことも。そのうちに、知らないことをわかっていくのが楽しくなってきて、大学進学を決意。日本経済大学福岡キャンパスに入学しました。仕事や家事・育児と両立しながら4年制大学に通う。一緒に講義を受けるのは、息子のほうが年が近いくらいの子たち。正直、大変です。だけど不思議なことに、学べば学ぶほど「もっと学びたい」と意欲が湧いてきます。例えば心理学。普段自分がイライラしていたり、他者との会話に違和感を覚えたりしたとき、講義で学んだこととふっと繋がる瞬間がある。「裏ではこんなことが起きているのかも」と思うと、少し人に優しくなれる。学ぶことで、自分の見方が変わっていくんです。学び場に足を踏み入れれば、出会う人たちの幅も広がります。ビジネスの第一線で活躍する方や、海外に拠点をもつ方。私が知っていた世界の外に、こんなに面白い人たちがいた、と衝撃を受けることもありました。テレビでニュースを見ていても、これまで戦争や政治の話題なんて「自分とは関係ない話」としか思わなかった。だけど、大学で学んでからは、自分の暮らしとの関係を考えるようになりました。遠かった世界が、少しだけ自分ごとになった。ニュースを見ながら、子どもと「一緒に考えてみよう」なんて言って話すことも。学び始めは人より遅かったけれど、これからは親子でそれぞれ学んだことを教え合えるような関係になるのが理想です。もし「大学に行かなければいけないの?」と子どもに問われたら、私は行かなくてもいいと答えます。私は行かなかったから。それでも仕事はできました。だけど今、ようやくわかったのは、学ぶことは財産になるんですね。仕事で見る、何気ない資料の見方が変わる。その資料を苦労して作った人に、思いを馳せられるようになる。狭い世界がどんどん広がっていく。何かのために学ぶわけではなく、学ぶこと自体が暮らしを豊かにするんです。「行くも行かないも、どちらでもいいよ。でもね、学ぶって楽しいよ」って子どもには言ってあげたいな。何のため、がなくても学ぶのは楽しいタレント スザンヌ教え合う親子になりたい子どもの「なぜ学ぶの?」答えられず、大学へfor Parent 202535歳で高校を卒業し、大学に62すざんぬ●1986年生まれ。熊本県出身。テレビ・雑誌など多方面で活躍。2014年に男の子を出産し、2015年に地元・熊本県に移住。2022年、日本経済大学経営学部芸創プロデュース学科ファッションビジネスコースに入学。YouTubeチャンネル出演など活動の幅を広げている。案外、大学に興味があるから、子どもも大学に行く意味を聞いてくるんじゃないかな。私は大学に「行かなければいけない」とは思わない。私のように大人になっても学び直しはできますし。でも、その年齢でしか味わえない体験もあるから、子どもが行きたいなら応援します。まずは「あなたは行きたいと思う?」と聞いてみてはどうでしょう。ここから対話をはじめよう大学に行く意味の前に「行きたいの?」と聞いてみる

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