「地域活性化」とは何でしょうか? 観光客を増やすことが、地域の人々を豊かにするとは限りません。大切なのは、地元の人たちが自分の住んでいるところの素晴らしさを実感できること。観光名所や特産品ではなく、地域では当たり前の食生活や生活習慣、行事などの良さが再発見されることほど、地域の人を元気にすることはありません。そのために必要なのは「ほぼ住民」を増やすこと。それは観光客でも、定住者でもなく、地域住民の思いを共有して、一度きりではなく、頻繁に訪れてくれる人たちのこと。自分たちの日常を好きになってくれる人たちの姿をみることが、本当の意味で地域の活性化につながります。観光客とは異なる関係を受入れ地の住民と築くこと。それは大きな経済効果にはつながらないかもしれませんが、地域の人々の幸せにつながります。
実際に現場に足を運び、そこで見たこと、感じたことなど、「現場の感覚」を大切にしています。
シンクタンク勤務、公務員、企業経営などの立場から、地方自治の現場に携わってきた木村先生。その授業では、「答えは現場にある」と、学生たちがどんどん地域の現場に飛び出しています。例えば、群馬県上野村は人口1,200人台の山村。学生たちはこの村に通い、地域プロモーション用の動画を制作。「地元の人たちに自分たちの村の素晴らしさを再発見してもらえる」動画をめざし、村の人々にインタビューしたり、美しい自然や人々の日常を撮影しました。地域の人たちと孫のような学生たちの触れ合いから新たな関係が生まれています。
シンクタンク、公務員、起業など、さまざまな経験をしてきた木村先生の授業では幅広い視点を学べます。
地域が元気になれば日本は元気になります。地域創生はそれほど重要なテーマです。地域創生学科には、政治、行政、経済、福祉、教育、芸術など、様々な視点から社会を考えるチャンスがあります。
専門:行政経営、地域政策、ソーシャルビジネス論
1965年、福岡市生まれ。京都大学法学部卒業後、野村総合研究所などを経て平成15年
度より5年間の任期で神奈川県三浦市の政策経営部長等を歴任。
平成20年度にCSRコンサルティング会社を起業。平成22年度より明治大学商学部特任
准教授、平成30年度より関東学院大学法学部地域創生学科准教授。
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