現在担当しているのは進学クラス。願書の準備や面接の指導も行っています。
私が勤める日本語学校には、ベトナム、ネパール、フィリピン、中国など、多国籍の学生が在籍しています。授業をするうえで心がけているのは、学生のことを一番に考えること。同じ内容を教える場合でも、相手が変われば教え方も変わります。授業の後に毎回振り返りを行い、学生の反応などから改善点を洗い出し、必ず次の指導に生かすようにしています。学生たちの成績が伸び、彼らの表情から自信が感じられるとき、大きなやりがいを感じます。本校は課外活動にも力を入れており、太鼓演奏、七夕、節分、寺社巡りなど、日本文化を体験するイベントもたくさん企画しています。多様な文化に触れながら、楽しく日本語を学んでほしいと願っています。
昔から海外の文化に関心がありました。教師にも憧れがあったことから、外国人に日本語を教える日本語教師を目指すようになりました。京都外国語大学には「日本語教員養成プログラム」があり、私は2年次に韓国の釜山外国語大学校、3年次にマレーシアの国立ケパラバタス科学中高等学校での教壇実習に参加しました。実際に指導を経験することで、「日本語教師になりたい」という思いはどんどん膨らんでいきました。このほか、留学生との個別語学レッスンに取り組んだり、留学生別科の日本語授業に参加したりと、さまざまな活動に挑戦しました。授業内外で日本語教育の力を鍛える機会がたくさんある点は、京都外国語大学ならではの魅力だと思います。
マレーシアでの教壇実習の様子。異なる文化や宗教に触れ、良い勉強になりました。
担当しているクラスにはさまざまな国の学生がいますが、私は彼らの母語が話せるわけではありません。でも、日本語で日本語を教える「直接教授法」をしっかりと身につければ、言葉が通じなくても指導することはできます。日本語教師は、外国語を修得しなくても目指すことができる職業なのです。ただ、外国語を修得すれば、その言語を使う学生を理解する助けになり、距離を縮めることができます。また、語学を学ぶ難しさや楽しさを自ら体験することは、より良い指導方法を生む糧にもなるでしょう。だから、大学では多彩な言語に触れることをおすすめします。私は、英語のほか、インドネシア語やタイ語を学びました。現在も学習を続けています。
オリジナルの教材「言葉釣りゲーム」。インドネシアで日本語教師のアシスタントを務めたときに作りました。
大阪国際アカデミー/外国語学部 日本語学科/2018年3月卒/在学中は日本語教師になることを目指して、海外教壇実習や留学生との交流に力を入れた。また、英語、タイ語、インドネシア語を学び、インドネシア語技能検定試験はD級に合格した。卒業後は、国際交流基金アジアセンターの日本語パートナーズ派遣事業に参加。派遣先のインドネシアで約6カ月間、現地の日本語教師のアシスタントを務めた。帰国後の2019年4月、大阪国際アカデミーに入社。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。