日本とフランスの出版メディアを分析し、比較する研究を行っています。たとえば、それぞれの国の育児雑誌。日本は情報の詳細さが特徴で、発育の様子や離乳食の段階を1カ月単位で細かく紹介しています。一方、フランスはユーモアを交えてざっくりと紹介しています。これだけでも、日本とフランスの育児観の違いが見えてくるようですね。異なる考え方や価値観にふれると、自分の視野の狭さに気づくことがあります。文化や社会の研究を通して、広い視点でものごとを捉える力を身につければ、あなたの人生はもっと豊かに、もっと楽しくなると思います。あなたの関心があるテーマを、日本とフランスで比較研究してみませんか。日本の意外な一面、ひいては自分自身の意外な一面が見つかるかもしれません。
フランスの育児雑誌には、日本の育児雑誌には見られない化粧品の広告が。広告の比較も行っています。
『フランス文化史II』は、近現代のフランス文化について学ぶ授業です。第一次・第二次世界大戦下のフランス社会、多彩な文学世界、文化遺産とツーリズムなど、多くの国々に多大な影響を与えたフランス独自の文化を史実に沿って学習。学生は、同時代の日本と比較して感じたことを毎回ミニッツぺーパーに記入します。「比べて考える訓練を繰り返すことで、ものごとを多角的に見る習慣を身につけてほしい」と言う石丸先生。近現代史を通して現代フランスの課題や本質を理解し、同時に、考察力や比較分析力を養うことをめざします。
「視覚的に記憶に残るように」という配慮から、授業には画像や動画がたくさん活用されます。
機会があれば留学に挑戦してほしいです。昨今のフランスは日本食や日本のアニメがブームなので、現地で紹介される日本文化を観察するのもおもしろそう。きっと多くの発見があり、成長のきっかけになると思います。
手がけた翻訳書。日本ではあまり紹介されていないフランス学派の言説分析について解説しています。
専門/言説分析、日仏比較
略歴:京都外国語大学 外国語学部 フランス語学科卒業。大阪大学大学院博士課程修了(言語文化学)。ナント大学大学院 博士課程修了(言語科学)。著作(翻訳書)に『コミュニケーションテクスト分析:フランス学派による言説分析への招待』(共著/ひつじ書房/2018)など。
フランス語を学ぶきっかけになったのは、高校生のときに観たフランス映画。言葉の響きを聞いて「自分で話してみたい」と思った。
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