経験を積んで、いつかはディレクターの仕事にも挑戦してみたいです。
アニメーターの仕事には根気が欠かせません。たとえば、3DのCGキャラクターに骨格や関節を入れていく「セットアップ」という作業。顔の表情に不自然はないか、髪や服はきれいに揺れているか、きちんと音楽にのっているか…。単にキャラクターを動かすだけでなく、リアルな動きを表現する必要があるので、どこにも手が抜けません。ほんの数秒のカットにディレクターのチェックがいくつも入り、何テイクも重ねることもあります。でも、さんざん苦労をするからこそ、完成した動画を見るときの感動は人一倍大きい。公開されて大勢の人に見てもらうときは、もっと幸せな気持ちになります。
台湾出身です。幼い頃から日本のマンガが好きで、自分でもよく描いていました。高校ではアニメーションを専攻しましたが、もっと視野を広げたいと考えて日本へ。京都精華大学のデジタルクリエイションコースに入学しました。在学中は、アニメーション以外の世界にもたくさん触れることができました。ゲーム、Web、アプリの制作に挑戦したり、山や街を歩き回ったり。どんな表現をどこまで追求するかは自分次第。自主性を重んじる校風が心地良かったです。3年生のとき、課題でミュージックビデオの制作に挑戦しました。そこで「音楽と絵が一体になって世界をつくるショートアニメーションが好きだ」と気づいたことが、今の仕事につながっています。
(C)大川ぶくぶ/ 竹書房・キングレコード /『ポプテピピック』など、神風動画が手がけた作品のグッズやポスターがいたる所に飾られています。
『ジョジョの奇妙な冒険』や『ニンジャバットマン』などを手がけた神風動画の作品は、作家性を重視したものが多く、以前から「かっこいいな」と憧れていました。自由な社風も自分にぴったりだし、小規模だから何でも経験できるだろうと期待して、入社を志望しました。思い出に残っている仕事は、『ポプテピピック』のオープニングです。手描きの2Dアニメーションで、入社数カ月で担当させてもらいました。CG だけでなく、「描く力」も自分の強みになると分かってうれしかったです。今後の目標はもっと経験を積むこと。そして、いつかは作品の世界観からキャラクターデザイン、演出までを監督するディレクターに挑戦したいです。
(C)アイドリッシュセブン /「アニマティクス」と呼ばれるCG 上のプレビューをつくるのが主な仕事。集中力と緊張感が要求されます。
神風動画/デザイン学部 ビジュアルデザイン学科 デジタルクリエイションコース/2017年3月卒/卒業制作では、そっくりな2人の女の子が登場するショートアニメーションをつくった。神風動画では、3Dアニメーションをメインに、2Dの作画アニメーションも担当。実践から学んでいく会社の方針で、絵コンテ、テクスチャー、撮影なども経験した。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。