環境に対する技能や知識を増やしながら視野を広げることができるのもこの仕事の魅力です。
自然環境の保全、生活環境の各種調査・測定・分析、環境アセスメント、建築物管理、環境に関するコンサルティングなどを行う企業で働いています。中でも私が担当しているのは「水」の分析業務です。環境水や生活排水、事業者から出る汚水など、様々な水の分析を行いますし、繁忙期には多くの試料を調査する必要があるため、残業が続く時もありますが、分析結果が出て全て採用値となった際は疲れを忘れてしまうほどうれしいです。また、この仕事は試料の種類や分析の内容によって一定の時間を置く必要があるなど、計画性が求められます。手順を決め、効率的に分析を行うことで、予定通りに業務が進んでいっている時にもやりがいを感じます。
私の趣味は神社参拝です。高校2年生の時、「自然に満ちあふれたこの環境を守りたい。環境についていろいろなことを学び、そこで得た知識を環境保全に生かしたい」と考えたことがきっかけで四日市大学への進学を志望しました。入学後は授業で環境や室内分析について学びました。また、ゼミで土壌調査や土壌分析について学ぶこともできました。ただ、環境分析について学んだは良いけれど実際に環境業界に就職できるかは不安でしたし、その時点では進路に迷いもありました。そのため、就活イベントに参加して様々な業界を見て、「やはり環境業界で働きたい!」という自分の気持ちを確認し、この分野に進むことに決めました。
「水」に関する様々な分析を担当しています。これは吸光光度計を用いて試料の濁りがどの程度あるのか調べているところです。
ゼミのメンバーで大学近隣の畑に赴いて穴を掘り、土壌断面を観察する調査やそこで採取してきた土壌試料を分析したことが特に印象に残っています。調査は肉体労働の連続でしたが、身体を動かして学ぶ良い経験になりましたし、土壌だけでなく水質の分析も行ったため、分析手順や分析器具の使用方法を身をもって経験することもできました。研究室での活動が現在の業務にも活きているのです。また、1人だけで行うことが難しい研究が多かったため、メンバー同士で協力し合い、助け合いながらひとつの目標に向かう経験もできました。その環境の中で協調性も身についたと思います。ともに学んだメンバーも学生生活の財産です。
どんなことを学ぶ場合でも探究心を持つことが必要だと思います。
四日市大学の良さのひとつは先生方との距離が近いこと。先生方は親身な方ばかりなので分からないことがあっても気兼ねなくすぐに聞くことができますし、就職したい業界が決まっていなくても先生方や学校職員の方々に相談する中で就きたい業界が見えてくるはずです。この環境の中であれば安心して勉学に没頭できると思います。特に大切なのは探究心を持って勉強することだと思います。環境は特に分野が幅広いのでいろいろなことに興味を持ち、自ら率先して勉強し、知識を深めるようにしてください。私自身も水質分析以外の新たな業務にも携わりながら多くの資格取得に挑戦していきたいと考えています。
分析手順を間違えないように一つ一つ丁寧に作業します。様々な観点から環境について考えられる人材になることが私の目標です。
エヌエス環境株式会社勤務/環境情報学部 環境情報学科/2020年卒/長尾さんが勤めるのは自然環境や生活環境の調査・分析からコンサルティングまで一貫したサービスを提供する企業。環境分析の一環として水質分析を担当しながら日々成長する毎日を送っているそうです。
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