私は「療養過程における患者心理」を研究テーマとしています。「患者さんの気持ちが分からず、対応できない」といった場面は、看護師になれば誰でも経験することだと思います。だからこそただ処置が上手にできるだけで、“通り過ぎていくだけ”の看護師ではなく、患者さんの話を聞いて気持ちを理解しサポートできる、患者さん一人ひとりの病気の物語に“名前付きで登場する”ような出会いと看護ができる人材を育てていきたいのです。また、例え地理的に恵まれない地域であっても、どうすればそこに住む人たちがその人らしい健康的な暮らしを送れるのかを考え、周りの協力を得ながら支援体制を作り、手助けできる力を身に付けることも重要です。これからの社会で必要とされる看護職とは、そのような実践能力を備えた人たちだと考えています。
患者さんの心理を理解し、どうアプローチをしていけばいいのかを追求し続けています
ゼミは興味・関心のあるテーマを基にグループ編成し、フィールドワーク等を行います。また人口減少をはじめ、鹿児島県が抱える課題を解決するため看護師と保健師どちらも重要と考え、本学部の全学生が両方の国家試験受験資格を得られるカリキュラムを構想中です。実習室は講義と演習を一体で行えるようにし、学生が考案したケア技術の根拠をタブレットを用いてチャットや動画で共有、議論できるようにする等ネットワーク設備も整備。地域を理解し、初期対応ができる質の高い人材育成のための体系的・効果的な学習環境づくりをしています。
地域とつながりが深い他学部の存在が本学部の強み。授業連携を図り、地域貢献意欲の高い看護職を養成します
国内外での経験豊かで優秀な教員による少人数教育で、これからの社会で必要とされる「健康な人から健康障害を有する人まで、あらゆる健康レベルの課題解決を手助け、支援できる実践的な看護職」を目指しませんか。
設置にあたり各地から招集した教員は、90%が鹿児島県出身。地域に貢献する人材育成を一丸となって目指す
専門:精神看護学
鹿児島大学医学部附属病院で看護師として勤務後、鹿児島大学医療技術短期大学部、鹿児島大学、同大学院で教職を経て2017~2019年同大学医学部副医学部長を務め、2020年6月名誉教授となる。2020年10月より本学に入職。2023年設置(設置認可申請中)の看護学部(仮称)で「学生自身が考えて興味を持ち、自らの考えを主張できるようになる」という学生目線の授業に向け、県内各市町村や関係施設訪問など内容強化を図る
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