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対話の場へ向けて-建築の歩みを振り返り、ありうべき未来の姿を思い描こう

理工学部 建築学科 教授 田所辰之助
 「建築は時代の映し鏡」などと言われます。時代はつねに移り変わり、社会もすこしずつ変化していきます。建築のデザインも、こうした変化に応じてその性格を変えていきます。ひとつの建築作品を見つめていくと、その建築を生み出した時代・社会の姿が鮮やかに浮かび上がってきます。
 わたしが専門とする近代建築史の分野でも、時代・社会と建築との関係を探っていくことが大きなテーマとなっています。あるときには建築の領域を越えて、さまざまな分野のひとたちと対話を重ねることで、建築を多様な観点から見つめ直し、現代におけるその可能性を浮彫りにしていきます。学内外を問わず、展覧会やシンポジウム、研究会、ワークショップの企画・運営などに従事していますが、こうした場を通じて議論が深められていくのはとても刺激的な経験です。学生の皆さんも、こうした経験を重ねることで、建築を見る目がしだいに養われ、建築を語る言葉が培われていきます。
 建築史はまさに建築の歴史を扱うわけですが、それは暗記に追われるような学問ではけっしてありません。建築家たちの作品づくりのプロセスを追い、社会へ向けられた建築のメッセージを読み取って、それを未来へ投げ返していくこと。そのためにも、与えられた知識に満足することなく、「なぜ?」を繰り返し、仲間たちと対話を積み上げていくことが大切となります。研究室とは、そうした対話のための時間と空間を提供してくれる場にほかなりません。
 日本大学理工学部の建築学科では、建築史系列の授業が充実し、さまざまな時代や地域の建築の姿を網羅的に学習することができます。来るべき変革の時代に備え、建築を広い目で見つめ、語っていくことができるような見識と対話力をぜひ身につけていってもらいたいと思います。
 建築の歴史は、未来の建築を思い描くための「よすが」である、とも言われます。「よすが」とは聞きなれないかもしれませんが、「縁」「因」「便」などの意味合いをもつ言葉です。建築の歩みを振り返り、人類のこれまでの経験と英知のなかに「よすが」を得て、未来の建築・都市の姿を構想する。そうしたダイナミックな創造のプロセスに、ぜひ参画していってもらいたいと思います。
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