「炭水化物は冷まして食べなさい」と提唱しています。電子レンジが普及する1965年頃までは冷えたご飯を食べていましたが、大腸疾患も少なかったのです。デンプンは冷ます間にレジスタントスターチに変わります。レジスタントスターチとは食物繊維の仲間で、大腸内に入っていって腸内細菌を増やし、腸活には最適な食べ方なのです。腸内環境が良くなれば、体全体が良くなります。腸内環境の悪化は、便秘、潰瘍性大腸炎、大腸がん、骨粗鬆症、肥満、うつ病など様々な疾病を引き起こすことが分かってきました。また、あまり精白しない玄米や、レンジでチンしない冷ましたご飯、納豆や味噌などの発酵食品など、昔ながらの日本の食事が優れていることも最新研究で分かってきたのです。和食の素晴らしさを最新の科学で解明することに楽しさを感じています。
1、2年次に調理技術や調理理論、栄養学や食品学の知識を身につけ、3年次からの研究に活かしていきます
笠岡ゼミナールでは、湘南キャンパスの地元・茅ヶ崎市の飲食店とコラボメニュー開発やコラボ商品開発を行っています。「ゼミ生はコラボ商品の提案書を作成し、店舗にプレゼンテーション。概要を理解いただき、コラボ商品化の可能性があれば、これまで学んだ調理技術や理論、知識を活かし、プロの視点からいただいた改善コメントを踏まえながら試作を繰り返します。最終商品は店舗で製造、販売していただきます。また、ゼミ生自身が店頭に立ち、自分達が考案した商品をアピールしながらコラボ商品を販売する販売会も例年行っています」。
他大学との協働プロジェクトとして「UXデザイン」に考慮したメニューも開発し、茅ヶ崎市の飲食店に提案
失敗は怖いものですが、やってみないと失敗するか成功するかは分かりません。“大学生である”という特権は、失敗が許されることだと思います。みなさんが輝けるステージを文教大学では用意して待っています!
専門:食品学、栄養学、食品機能学
1993年東京農業大学大学院農学研究科食品栄養学専攻修了後、山之内製薬(現・アステラス製薬)健康科学研究所研究員を経て、2000年より文教大学女子短期大学部健康栄養学科専任講師、2019年文教大学健康栄養学部管理栄養学科学科長就任。これまでに国立健康栄養研究所 客員研究員、アメリカ国立衛生研究所 心臓血管肺部門 客員研究員、理化学研究所 客員研究員も務める。
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