今、SDGsの取り組みが私たちの社会に浸透してきていますが、「持続可能」という考えは観光の在り方も変えていきます。これまでのように大勢で観光地を訪れる団体旅行のスタイルは修学旅行などのイベントを除き、徐々に自然を守りつつ楽しむような個人旅行中心に移行していくでしょう。AIやDXの進化も観光ビジネスに影響を与え、旅行会社がホテルや交通手段を組み合わせて料金を設定するパッケージツアーは姿を消し、観光客自身が飛行機やホテルをオンラインで予約し、混雑具合などによって変わる料金を見極めて選び、より体験型の旅行をSNSを中心としたネット情報を参考に自由に組み立てるようになります。これからの観光ビジネスに今までのノウハウは役立ちません。テクノロジーやDXを駆使し新たな観光商品を生み出すことが求められるようになります。
地球の環境を守り、人類がより良く暮らしていくために観光はどうあるべきか?その観点がとても大事です。
冨吉先生の授業では企業との連携により、実際に観光の現場を経験し、第一線で活躍中のプロフェッショナルに触れるなど、業界のトレンドや新たな取り組みから「生きた知識」の学びを重視します。箱根温泉にある老舗高級和式旅館での長期インターンシップ、環境省と締結した国立公園オフィシャルパートナーシップのもとでの国立公園フィールドワーク、航空会社現役CAやGSによる最上のホスピタリティ講義、タイ・マレーシアをはじめ、各国の政府観光局スタッフとオンラインを通した観光政策の講座など、その取り組みは多岐にわたります。
秩父多摩甲斐国立公園フィールドワークでは、環境保全、観光面の誘客など多岐にわたる学びを行いました。
何となく観光の仕事に興味があるという人でも、入学後、実際に現場に立って、そこで活躍する人たちと接することで、自分がやりたいことが明確になります。この学科で経験する「発見」「刺激」が成長につながります。
学生にはできるだけ学外の人と接する機会を作っています。教科書だけでは学べないことを大事にしています。
専門/観光学:ツーリズム(観光学原論)、観光資源、観光政策、地域振興、世界遺産
Silver Fern Holidays Limited Japan(NZ)、Qantas Holidays Limited(AUS、Q.H.International Co.,Ltd.)勤務などを経て、現在、川口短期大学准教授。現場での豊富な経験を活かし、
旅行会社・航空・運輸交通・宿泊・テーマパーク各業界に通用する人材を育てている。
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