私が指導しているのは、デザイン思考とそこに基づいたグラフィックデザイン、イラストレーションなど、幅広いビジュアルデザイン。特に専門としているイラストレーションの分野には、商業系とアート系の両方の要素があるため、広告的な作品づくりの方法や考え方と共に、作家としての個性=作家性の大切さも実体験を交えて話していますね。
実習では課題・テーマを設定し、そこからは自由な発想で創作してもらい、学生一人ひとりの個性を大切にした技術指導に力を入れています。そして、昨今の仕事の現場ではデザイン力が重視され、イラストレーターとして活躍する人は、学生の時からWEBやSNSを駆使して作品発表の機会を増やしていることを踏まえ、デザインやイラストレーションを学ぶことは社会とつながり、将来につながることも伝えています。
学生一人ひとりの個性的な絵のタッチや作品への思いを大切に、的確なアドバイスを心がける先生
1年生はアナログ技術を学ぶ「デザイン基礎I」、デジタル技術を学ぶ「デザイン基礎VI」を、2年生は絵本制作などを通じ学ぶ「イラストレーション実習IV」などの授業を担当される先生。どの授業も、企画~制作~展示・発表という流れまで指導しておられます。「作品づくりは学生の思いや個性を大切に、どう描くか、どの技法を使うかも自由。その中で個性や強みを伸ばし、デザイナーとしての力やイラストレーターとしての作家性を創り上げてくれたら、嬉しいです」と先生の思いを語っていただきました。
授業では、キャラクターデザインや絵本制作、ブックデザイン、イラストなど、色んな作品づくりを行う
ここでの2年間は作品づくりに集中して関われ、濃密な時間を過ごせます。何かととことん向き合った経験は、人生にとって大きな価値があり、将来にもつながっていきます。ぜひそんな経験を本学でしてほしいです。
失われつつある琉球(沖縄)のことばを、絵本で残す活動にも取り組む先生
専門:グラフィックデザイン・イラストレーション
京都市立芸術大学・大学院 ビジュアルデザイン専攻修士課程修了。その後、イタリアミラノのデザイン学校でビジュアルデザインを学び、イギリスのロンドンではデザイン会社に勤務し、広告やイラスト制作の仕事をする。現在はフリーランスとして活躍中。奈良芸術短期大学では、自身の経験を踏まえ、ビジュアルデザイン、イラストレーションなどを幅広く指導。
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