産官学連携を通した企画開発、デザイン、展示などを、授業の一環として行っている御茶の水美術専門学校。大手書店を運営している丸善雄松堂株式会社の課題に取り組んだ池田さんにお話を伺いました。
都内を中心に大型書店を展開する丸善雄松堂さまから出された課題は「街に学びをひろげる書店とは」というもの。初めて個人で企業プレゼンテーションに取り組んだので、視野が狭くならないか、表現が偏ってしまわないか、不安を感じていました。そのため、企業概要や理念などの下調べはもちろん、競合他社である他店にもまわり、企画を練り上げていきました。ターゲットになりそうなペルソナ(人物モデル)も細かく設定しました。
そうしてでき上がったのが「つづく書店」というもの。読み終わった本をそこで終わりにせず、感覚や感想を共有できるよう、本を貸し借りできて、好きな文章や表現について語れる“図書館のような書店”を提案しました。発表当日は、ボードや布を使って、「つづく書店」を体験できるように会場を設営。視覚からもアプローチできるよう、いろんなツールやノベルティを自分で作り、プレゼンテーションの衣装にもこだわりました。
自分の作品を自分の言葉で説明する難しさを実感しました
発表会の最終日には、ベストドレッサー賞をいただきました!
丸善雄松堂さまには素直に喜んでいただき、また課題となる点もご指摘いただきました。自分の好きなことを詰め込んだ企画ですが、だからこそ『どのような人にどのような価値を提供したいか』を意識してプレゼンテーションすることが大事だと感じました。また消費者の目線に立って考えることも必要ですが、まず作り手である私自身が楽しんで取り組むことが、相手により魅力的に企画の意図が伝わるのではないかと思いました。
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