ホテルのレストランに勤務していた当時から、フランス料理一筋できましたが、教員になってからはジャンルに固執せず、さまざまな料理の伝統や技法を加味した調理の基本を伝えるように心掛けています。和・洋・中の各料理には独自の文化が根付いていますが、互いに相通じる考え方もあり、それぞれの料理に対するリスペクトを忘れてはなりません。数年前、専門の西洋料理の他に、日本・中国の専門調理師を取得しましたが、日本料理や中国料理の魅力を改めて感じる機会になりました。調理を多様な視点から幅広く学べるのが本校の特長であり、それをベースに現場で高度な専門技術を習得していけば、西洋料理の新しい可能性を創造していけるかもしれません。私はそれを大いに期待しています!
これからの調理師に必要なのは固定観念にとらわれず和・洋・中の境目を超えていく発想力と技術だと思います
調理実習ではどんなに一生懸命取り組んでいても、間違えや失敗はするもの。「真剣な取り組みの中で起こるミスは恐れなくていいんです。むしろそのあとの対処が大切。それを怒られたくないから誤魔化そうとか、黙っていることがダメです。真剣に取り組んだなかで失敗をしたら、その時の対処法も教えます」それは、失敗から素直に学び、失敗で終わるのではなく、将来の糧として欲しいと考えているからだ。「先輩・仲間からのアドバイスを素直に謙虚に聞く姿勢が結果的に知識・技術・人間性を高める事に繋がると思います」
「実習を繰り返すことで調理の奥深さや楽しさを感じとれるようになってほしい」と先生は語る
調理師は技術職なので常に進歩していくことが求められます。容易ではないかもしれませんが、自発的に行動できる人なら、その努力の過程を楽しむこともできるでしょう。真剣に楽しみながら調理師を目指してください。
専門:西洋料理
小さな頃からモノづくりに興味があり、漫画や絵を描いたりプラモデルを組み立てたりするのが好きだったという瀧川先生。やがて食事の支度もするようになり、高校時代にはイラストレーターを目指すか料理の世界に入るかで迷ったが、父親のアドバイスを受けて調理師になることを決意。新宿調理師専門学校卒業後、ホテルフランクス、リッツカールトン東京にて活躍。2003年から母校で後輩たちの指導に当たっている。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。