自動車は日々進歩しており、新しい機構や機能が次々に登場しています。現在、本校で学んでいる学生たちが現場に出るようになってからも、革新的な技術が開発されることは間違いなく、その技術に対応するためには、自動車の基本構造を正しく理解していなければなりません。従って、将来の自動車整備士を育てるためには、最新技術だけに注目するのではなく、時には、もう古いと思われている技術から学ぶことも必要だと考えています。仕事を通して先輩や上司から教えを受ける場合でも、基礎がしっかりしていれば多くのことが吸収できます。私の授業は、その下地を整えることに重点を置いていると言うこともできます。さらに、礼儀や挨拶はもちろん、社会の中で責任ある大人へと成長していくための心得を学生たちに伝えることが私の役割だと考えています。
自動車整備の現場で直面するケースを想定した実習を繰り返すことで基礎力・応用力を鍛えていきます
「授業は楽しくわかりやすく」をモットーにしている榎本先生。教科書だけでは理解しにくいところは、専用ソフトで自作したイラストを使ったり、クルマの動きを人の体に例えたり、自身の体験談を披露したり…など、学生が興味を持って学べるように、さまざまな工夫を施している。実習では、学生たちが分解した部品ごとに時間を掛けて解説する一方、組み立ての段階に入ると作業の進み具合を黙って見守ることが多い。これは、「小さな部品ひとつひとつの大切さをわかった上で、自分で考え、組み立てる力を養ってほしい」と考えているからだ。
“この部品は何故ここに付いているのか”という原理をしっかり理解しておくことがその後の成長の土台になる
私が通ったすべての「学校」の中で一番楽しかったのが本校です。楽しみながら勉強できるので知識がどんどん頭に入ります。多少の不安があってもクルマが好きという気持ちがあれば大丈夫。一緒に学んでいきましょう!
専門:自動車整備
大学時代は自動車部に所属してタイムレースにも出場していたという榎本先生。「自分が好きなこと、熱中できることを基本に戻って勉強し直そう」と考えて本校に入学。卒業後、フェラーリやベントレーなど超高級輸入車の正規販売代理店「コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド(現・コーンズモータース株式会社)」に入社しメカニックとして活躍していたが、2017年以来、母校で後輩たちの指導に当たっている。
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