植松電機が開催している「スペースプローブコンテスト」は、参加者による自作の探査機をロケットで打ち上げて得られたデータで競うイベントです。私はコンテストで使用するロケット部分の制作を担当しており、その知識や技術を活かして、当校の宇宙・ロボット学科でもロケット開発の実践的な授業を行っています。宇宙事業やロケット開発は、プログラミングや設計、製作技術などはもちろん、幅広い知識や好奇心、探求心が必要不可欠な分野です。宇宙開発はまだまだ世間的に開かれた事業とは言えず、分野としても敷居が高いイメージ。私の願いは、この業界がもっとオープンになり、いろんな企業や人が参加してさらに活性化することです。知識や技術が開かれることで、新しい発見や進化・発展ができるようになればいいなと思っています。
年齢問わずさまざまなチームが、自作した探査機(スペースプローブ)をロケットで飛ばすイベント
里見先生の担当は「モノづくり」や「ロケット開発応用講座」といった実践科目。小型のロケットを部品から組み立て機体全体のしくみを理解する授業や、ロケットを打ち上げるために必要なシステムや整備のことなど、実際に打ち上げたロケットを使って学びます。「まずは作業内容を伝えて、なぜこの作業が必要なのか? を学生自身に考えてもらいながらロケットを制作します」と里見先生。実際にロケットを打ち上げてデータを分析し、新たな課題を見つけるところまで行うので、ロケット開発に関する総合的な知識を身に付ける事ができます。
機体全体のしくみを、小型のロケットの部品を使って学ぶ
宇宙・ロボット学科だからといって「理系が得意」である必要はないと思います。夢中になるモノがある人、好奇心旺盛な人、未知の世界に挑戦したい人。この学校は、興味ある事を楽しみながら学べる環境ですよ!
「自分にはハードルの高い難しそうなことでも、情熱さえあればきっと乗り越えられると思います」と里見先生
専門:宇宙工学技術/東京都出身/テレビで見たロケット打ち上げの様子に心を動かされ、この業界に憧れる。ロケット開発やものづくりに興味を持ち「どうせ挑戦するなら思いっきりやろう」と考え、ロケット打ち上げに成功した、北海道「植松電機」への就職を決意。その情熱が受け入れられ、2019年に見事就職を果たす。現在は本社のある赤平町に在中し、講師も務める。休日は、ドライブ、スノーボードなど北海道の自然を満喫。
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