言葉が表す(ことのできる)意味について研究しています。例えば、「瓶に釘がぎゅうぎゅう詰めに入っている」といったとき、誰も瓶の中に入っている釘の本数は1本だとは思いません。英語のように「~s」と複数形にもなっていないのに、複数の釘が入っていることがわかります。本数には触れていませんが、しかし言葉で表している部分があるということです。そのメカニズムについて研究しています。言葉はコミュニケーションするためのツールであるほか、思考を深めるために欠かせないものでもあります。きっと、言葉があるからこそ、考えも及ばなかったところまで考えることができるようになったと思います。言葉でどこまで表すことができ、逆に言葉でまったく表せないものは何か、そのなぞに迫りたいと思ったのが、この研究をはじめたきっかけでした。
「自由」や「権利」といった概念も、言葉があったからこそ表現することができたものの一つです
講義では、誤用されている言語の本来の使い方を指導しているほか、正しく・効果的に文章を読み・書きする方法、面接やグループワークなどで活かせるプレゼンテーション方法、資格・検定試験にも役立つ漢字や語彙の修得などを目指しています。さらには、いまや多くの人が活用しているSNSにて、決して悪気はないのに、言葉が伝わらないことで起きる「炎上」を回避するための言葉づかいについても指導。活字のやりとりでしかつながることができない世界において、気持ちよくコミュニケーションができるコツを身につけることができます。
小西先生の講義は、日本語について改めて考えることができる、と外国語を学ぶ学生からも評判
言葉の修得は、コツコツと地道な努力の積み重ねです。一つひとつ丁寧にやっていくというやり方を覚えたら、どのような分野においても、だいぶ先までいろいろなことを考えることができるようになるはずです。
外国語だけでなく、言葉や教養の修得にも力を入れ、より有意義な4年間を過ごせる内容となっている
専門分野:言語学
京都府日向市出身。京都大学文学部卒業、同学大学院博士後期課程を修了後、大阪外国語大学にて3年間、非常勤講師を務める。2003年より北海道文教大学にて「日本語表現技法」「日本語学」「日本語実践運用法」などを担当。研究を通じて、「私たちはそもそも何をわかることができるのか」という壮大なテーマに挑んでいる。また、剣道愛好会の顧問も務めている。
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