私のゼミでは、戦後日本経済を振り返り、経済経営の基礎を学んだ後、経済学や経営学の理論を用いて、学生たちは自分のテーマを掘り下げていきます。例えば、金融理論の研究から、「スポーツ産業としてのスケボーの将来」「日本のアパレル産業」「野球産業のこれから」など、学生たちが選ぶテーマは様々。私が特に指導に力を入れている卒業論文制作に向けて、いろいろなアプローチで研究に取り組んでもらいます。その一つが実証研究です。実際にスケータボーダーのたまり場でインタビューをしたり、ファッションに興味のある学生たちにアンケートを実施したり、親類の人たちに年金状況についてヒアリングしています。自分自身でつかんだ情報を経済や経営学の理論を使って分析することで、自分にしかできないユニークな論文が生まれます。
4年間のゼミでの学びを通して、学生たちは大きく成長していきます。
ゼミから4人の優秀論文賞を出している大江先生。その卒業論文指導には定評があります。論文制作で大事にしているのは、自分しかできない切り口で結論を出すこと。そこに値打ちがあるといいます。例えば、著名な学者の論文を読む場合、単に知識を得るためではなく、自分の切り口で批評するように指導します。自分の経験や調査したことも応用すれば、自分独自の論文が完成することも夢ではありません。マンツーマンによる先生の鋭い質問も論文の質を上げます。納得のいく論文を作成した経験は自分の誇りとなり、一生の財産になります。
自分で考えたことを他人の視点でとらえることが新たな発見につながります。
大学での研究や論文作成で大切なのは、調査やディスカッション、自ら考えることなどをコツコツと行うこと。その一方で、夢や目標はしっかりと胸に抱いてください。きっと遠くまで行くことができます。
専門分野 経営学 金融史
埼玉大学大学院経済科学研究科経済科学専攻博士後期課程修了 博士(経済学)
【主な職歴】
みずほフィナンシャルグループ、いすゞ自動車、神奈川大学経済学部非常勤講師
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