皆さんは「アキレス腱炎」という症状を聞いたことがありますか? 理学療法士、専門理学療法士でもある私は、この代表的なスポーツ障害である「腱炎」などの解剖学的研究をしています。人体を解析し、3次元立体構築などを行い、動きを再現したり、治療法や予防策を考えているのです。理学療法学に解剖学、スポーツ科学、バイオメカニクスなどの観点を持ち込んだ、新しい研究領域です。
この研究は世界でも例が少なく、先日はスペインのサッカークラブに招かれて講演をしてきました。海外のサッカーは規模が非常に大きく、主力選手が試合を休むと、何十億円もの損失につながります。国の経済すら揺らいでしまうほどの影響が出るため、ケガの予防をとても熱心に研究しているのです。私の研究も世界のスポーツに役立ててもらえたら嬉しいですね。
世界屈指のサッカークラブFCバルセロナに招待され講演。世界のスポーツ界がこの研究に注目しています。
新潟医療福祉大学の理学療法学科は、1学年の定員が120名。1キャンパスでの定員数は日本一を誇ります。このような大規模学科だからこそ、江玉先生のような専門的かつ最先端の分野を研究されている先生が多数在籍しています。
そのため、学生たちは、基礎はもちろん、将来を見据えた専門分野のゼミ活動・ラボ活動ができるのが特長です。また、多数の強化クラブでトレーナー活動を実践したり、看護学科のシミュレーション棟でケガをした際の緊急対応を学べたりするなど、総合大学ならではの学びの機会があるのです。
「スポーツ医科学ラボ」でゼミ生に説明をする江玉先生。
病気やケガをした患者さんに寄り添う理学療法士には、知識や技術はもちろん必要ですが、同時にコミュニケーション力も大切です。ぜひ本学で人間的な豊かさを持った理学療法士を目指しましょう!
専門:機能解剖学、スポーツ理学療法学
新潟医療福祉大学大学院医療福祉学専攻博士後期課程修了、博士(保健学)
新潟こばり病院、新潟医療センター、水原郷病院を経て現職。
新潟スポーツ理学療法研究会の副代表など、新潟県内のスポーツ活動に対する医療支援に関して中心的な役割を担う。2018年、世界屈指のサッカークラブFCバルセロナのカンファレンスに招待され講演を行う。
趣味は家庭菜園。庭で野菜や果物を育てている。
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