患者様の「ありがとう」を支えに頑張っています
大学病院でICU専属の看護師として働いています。ICUに来られる重症の患者様は、人工呼吸器をつけたり意識障害があって、話すことができない場合も多いので、患者様のふとした反応やバイタルサインの変化を見逃さないよう、看護に当たっています。一つのミスも命に関わるので、常に緊張の連続です。時には私の意見をICUや専門科の医師に伝えて治療方針に活かしてもらうことも。ICUでは患者様やご家族と接する時間は長くはありませんが、無事状態が改善して一般病棟に送り出せたときに「ありがとう」と言っていただけると、大きな励みになります。難しい心臓外科系など、もっと幅広い症例をしっかり看ることができるよう勉強の日々です。
高校2年生のとき、所属していたバスケ部で足首のじん帯を切る大ケガをして、生まれて初めての入院。しかも1ヶ月間と長期間で、不安でいっぱいでした。でも、看護師さんがいつも気さくに接してくれて、楽しい入院生活に。「看護師さんって、すごいな」とその仕事ぶりに憧れ、看護師を目指し始めるきっかけになりました。今の病院を入職先に選んだのは、東京に出て挑戦したい、そして大学病院という大きな組織の中で経験を積みたいと思ったから。病院見学に訪れた際も、大規模病院なのにアットホームな雰囲気に惹かれました。大学時代からあこがれていたICUの看護師として入職することができ、日々勉強を怠らず頑張っています。
東京で初めての一人暮らし。忙しくも楽しんでいます
熊保大では、先生方は学生一人ひとりの「良いところ」を認めながら指導してくれ、その温かさに安心して学べました。特に今でも役立っているのが、患者様の状況を把握し、看護実践をしていくための思考づくりをする「看護過程の展開」の学習。特に「アセスメント」の部分では「本当に患者様のためになっているか」「病態を正しく把握しているか」を厳しく教えてもらったことが、現場でとても活きています。大学では個室や図書室など勉強に集中できる場所も多く、希望者が学習会に参加できたりと、勉強に専念できる環境でした。国家試験の勉強も、遅くまで先生方が応じてくれたりと、先生と学生が一丸となって頑張れる雰囲気もありがたかったです。
書き込みぎっしりの大学時代のノート。今も頼れる存在
東京慈恵会医科大学附属病院 看護部 ICU所属/看護学科/2015年3月卒/熊本県立第一高校出身。地元・熊本で看護師になる勉強をしたいと熊保大を選んだそう。「4年制大学で時間をかけて、教養も身につけながら学びたい気持ちが強かった」と振り返ります。忙しい勉強の合間に、バスケットボールのサークルに参加するなど、キャンパスライフも楽しみました。大学時代に行った病院実習で、ICUで生き生きと働く大学OBの看護師の姿を見て、ICUで働くことを目指し始めたという田尻さん。「今も毎日勉強ですが、大学時代に頑張った日々を糧に励んでいます。診療科にこだわらず全身を看ることができる、オールマイティーな看護師になれるよう頑張ります」。
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