20~30歳代は食生活の乱れが顕著で、そのまま40代や50代を迎えた時、生活習慣病を発症するリスクが高まります。そんな状況を変えるため、公衆栄養という観点から食環境へのアプローチを行っています。飲食店がヘルシーメニューを提供して利益に繋がれば、そしてそれを持続できれば、「健康的なまちづくり」と言えるのではないでしょうか。行政と民間が「健康的なまちをつくる」という共通目的を持ち、町全体で健康を考えることが重要です。まだ成功例が少なく方法論が確立していないため、さまざまな試行錯誤が必要です。未来を担う人材を育成する場である大学という環境を活かし、学生たちの実践の機会を豊富に作りながら、ともにチャレンジしていきたいです。
学生たちと共に、健康社会をつくるための実践を行っています
管理栄養士は栄養学の知識を活用し、分かりやすく伝えるスキルが必須となるため、学んだ知識を使って実践する機会を作るようにしています。授業では、まず自分たちの食事内容を調査することからスタート。共通する食の課題を見つけ、改善策を考えてもらいます。また、飲食店と連携し、ヘルシーなメニューを考案するプロジェクトなども行われ、学生とともに取り組みました。他にも、食生活で悩む方へアドバイスを行う機会を設けるなど、知識を活かすスキルを育むプログラムを作っています。
保健所での管理栄養士の経験を生かして、栄養学を活用するためのスキルを伝えています
私たちの身体は食べたもので作られており、食べ方次第で体調も変わります。生活に欠かせない食を学ぶことで、多様な分野で活躍できる知識が得られます。ぜひ、栄養学を学んでみませんか?
33年間、大阪府の保健所などで行政管理栄養士業務に従事したのち、公衆栄養活動の研究と実践を行うため、2020年4月に千里金蘭大学の公衆栄養学研究室へ所属。学生たちと共に、健康社会をつくるためのさまざまな取り組みを行っている。
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