近年は地域活動への参加も盛んだという作業療法士。専門知識やスキルを習得し、対象者一人ひとりにとって大切な「生きがい作り」をサポートできる作業療法士について、菅村 拓也先生と学生さんにお話を聞きました。
実技や実習を通して対話力や社会人スキルも身につけていきます
人体の構造や疾病の成り立ちなどの専門基礎分野について学びます
作業療法の良いところは、自分の生活で得たことを実際のリハビリに還元できるところです。できることが限られているため気分もふさぎがちな対象者に寄り添い、社会とのつながりや、「今の自分でもできることがある」と気づいてもらうことで、生きがいを感じてもらえるよう導きます。対象者の生活がより良い方向に変わるようサポートできると同時に、人生の大先輩でもある対象者から学ぶことも多い、とてもやりがいのある仕事です。
渡部 愛美さん 研究テーマは脊髄損傷患者の障害受容過程について
菅村先生は1年生でも理解できる言葉でアドバイスをしてくれます
対象者に負担をかけず聞き取りや検査をする作業療法士の方を実習で見て、めざす姿がイメージできました。望むコミュニケーション方法は人それぞれ。距離感が近い方が良い人・見守る方が良い人、明るく話しかけたり、落ち着いて聞いたり…。「この人は自分を理解してくれている」と対象者に感じてもらうことが信頼関係に繋がります。「あなたでよかった」と言ってもらえるよう、技術はもちろん心に寄り添う力も磨いていきたいです。
大島 拓真さん 研究テーマは手指の巧緻性が更衣動作に及ぼす影響
授業は実技や体験が多く、実際に手で触れながら学んでいきます
印象に残っている授業は車いすでのバスケットボール体験。シュートは想像以上に力が必要でドリブルも困難。実際に体験することで障がいを持つ方の気持ちも疑似体験できました。実習は興味のある精神科の病院へ。難しい分野だと思いますが、対象者に色々なアプローチを行える作業療法の強みを活かせるのではと思いました。本校で学んでいる知識や技術をふまえて、自分で工夫しながら対象者と向き合える作業療法士をめざしています。
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