ゲーム業界に入って26年、家庭用や業務用のさまざまなゲームの開発に携わる中で、私が主に担当してきたのは、「テクニカルアーティスト(TA)」や「ツールエンジニア」と呼ばれる職種。簡単に言うと、ゲーム開発環境の下地を作ったりCGデザイナーを技術的にサポートする仕事で、デザインに必要なソフトを作ったり、機能を追加するプラグインなどを作成します。
例えば都市が舞台のゲームで、無数に描かれた背景のビルを修正する場合、一つひとつ対応すると大変な時間がかかってしまいますよね。そんな時、一括で修正できるプログラムなどを作るのがTAの役目。縁の下の力持ちとして仲間の仕事を効率化し、感謝されるのは嬉しいものです。また、イメージどおりの画面が完成し、たくさんの方が遊んでくださっているのを見ると、やりがいを感じます。
まずはテクニカルアーティスト(TA)やツールエンジニアという役割を知ってもらいたいです
2年次の「CGプログラミング演習」ではコンピュータ上で立体をどう作り、動かすかという基礎から学んでいきます。初めはシンプルな箱や球体を立体化し、動かしたりサイズを変えたりするところからスタート。「ゲームエンジンを使うと3DCGの計算は自動化されている部分も多いですが、どういう計算がされているのか理解していないと、思うような動きができない時に原因を探れません。自分で計算できることが大切です」と志磨先生。最終的には、学生それぞれがゲームを完成させ、インディーゲームとしてリリースすることを目指します。
ゲーム開発の現場を支えるのがTAの仕事。だからこそ必要なコミュニケーションスキルも磨いていきます
TAはゲーム業界で重要度が高いにも関わらず、人材が少なく希少価値の高い職種です。皆さんにそのやりがい・楽しさを伝え、業界へ導くことが私の使命だと考えています。楽しく学べるようお手伝いしていきます。
大学は「これやりたい!」を見つけられる場所。様々なことを学び、本当にやりたいことを見つけてください
専門分野:ゲームソフト開発
1997年株式会社ナムコ(現・株式会社バンダイナムコスタジオ)にソフトエンジニアとして入社し、様々なゲーム開発プロジェクトに携わる。近年は1stパーティやスタートアップとのテクニカルリレーションやPoC開発にも従事。東京国際工科専門職大学非常勤講師を経て現在に至る。(c)Bandai Namco Studios Inc. Published by Phoenixx Inc.
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