中学で必修化。プログラミングができて当たり前の時代が来る?
■プログラミングは仕事をするうえでの「基本スキル」に!?
コンピュータ言語を使って、パソコンやスマホで動く命令(プログラム)を作成するのが、「プログラミング」と呼ばれる技術。
高校でも選択科目の「情報」で学ぶことができるので、言葉自体は知っている高校生も多いはず。とはいえ、「難しそう」と感じて手を出していない人もいるのでは?
実は今、この「プログラミング」が、これからの時代に社会で活躍するために重要なスキルになると言われている。
しかも、一部の技術者に求められるだけではなく、もっと一般的なビジネススキルとして必要になっていくという意見が強くなっている。
■2012年度から中学の「家庭技術」で必修に
今や新しいビジネスを企画する時にITの活用は不可欠。また、お客さまのデータや売り上げデータを分析する際にも、解析ツールの開発などでITスキルが求められる。
このように企画やマーケティングなどの技術部門以外でも、プログラミングができるレベルのIT活用能力が必要とされる時代にすでになっており、この傾向は今後も進んでいくのが確実だ。
また、IT業界は人手不足が続いている。プログラミングを学ぶ層を広げることで、優秀なIT技術者をどんどん増やしていきたいという国やIT業界のねらいもある。
そんな流れを受けて、国や企業、NPO法人などが、子どもたちや中高生などを対象としたプログラミング教育に力を入れ始めた。
代表的な動きの一つが、2012年度から中学の「家庭技術」で「プログラムによる計測・制御」が必修になったこと。また、佐賀県武雄市立山内西小学校で1年生を対象としたプログラミングの授業が試験的に行われるなど、小学校でも必修化に向けた動きがスタートしている。
■子どもでも感覚的に習得できる親しみやすい言語も登場
高校では、2014年度に全国で初めてプログラミングを必修とした通信制の「コードアカデミー高校」が登場し、話題となった。そのほか、子どもたちにプログラミングを教える「Tech Kids Camp」をはじめ、民間団体・企業の取り組みも活発化。プログラミング教育は盛り上がりを見せている。
ところで、「小学生がプログラミングなんてできるの?」と驚く人もいるかもしれない。しかし、その点は心配無用。例えば、子どもでもビジュアルを見て感覚的に操作ができる「Scratch(スクラッチ)」など、親しみやすいプログラミング言語も登場し、以前と比べればハードルはグンと低くなっている。
早い段階でプログラミング言語を学ぶと、論理的な思考力や問題解決能力を磨く効果もあると言われている。もちろん、将来社会に出たときに仕事の現場で役立つスキルにもなる。
高校でも、大学や専門学校でも、民間のプログラムでも、学ぶチャンスはたくさんある。興味がある人はさっそくチャレンジしてみては?