好きな日本近代史を学び、現在は高知県の高知城歴史博物館で歴史資料の保存・展示を仕事にする高木さん。西日本では数少ない歴史学系の学科として創設された史学・文化財学科で学んだ高木さんにお話しを聞きました。
たくさんの来館者に高知の歴史を知ってもらうのが学芸員の仕事
坂本龍馬の直筆の書状を写真に撮れるのが高知城歴史博物館!
日本史が好きで歴史に携われる仕事に就きたいと思いながらも進路に悩んでいた高校3年生の時。夏休みに高知へ一人旅に出かけ、憧れの坂本龍馬の足跡を訪ねました。その際に自由民権記念館に立ち寄ったことが私が歴史を仕事にすると決めたきっかけになりました。民権運動への民衆の熱意が伝わる様々な資料が今に伝わっていることに衝撃を受け、資料保存に携わりながら歴史の魅力を伝えられる仕事を目指し、大学に進学しました。
博物館の学芸員は古文書を読めることが必須です
企画展ごとにわかりやすいパンフレットを作成しています
歴史学のみならず、アーカイブズ学(後世に残す資料を選別・整理・保存管理する方法)を学べたことが、近代史研究の幅を広げました。過去だけではなく現在の公文書管理にも関心を持つようになり、どのような資料を後世に残すべきかを考えるようになったことが在学中の大きな成長でした。様々な歴史資料に目を通し、誰かが描いた歴史ではなく、資料を読んで自ら歴史を描く(知る)楽しさを学び、さらに歴史の虜になりました。
市民講座や研究会で研究成果を発表しています
来館の方々に直接展示解説をすることもあります
在学中に学んだことは全てが学芸員に必要な力となっています。特に古文書を読む力、資料や論文を読んで歴史をまとめる力など、これらが、展示や講演(講座)などに活かされています。また、地域に赴いて調査をしたことで、地域資料を残すことの必要性を学ぶことができました。魅力ある地域の歴史を実物資料の展示を中心に、体験型展示や映像・メディア機器などで、楽しみながら歴史を学ぶ博物館のあり方を考えています。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。