「山田かつら」のスタッフとして、フジテレビのドラマ部門に配属となり、さまざまな番組でヘアメイクを担当しています。先日、某連続ドラマの制作現場に配属されました。出演者は演技に集中しているため、現場は緊張感が漂います。モニタ越しに映る出演者の顔を確認し、メイクを整えるのが私の仕事ですが、撮影を中断せぬようタイミングを見計らうことが大切です。女優さんの顔が美しく、シーンが魅力的に撮れると嬉しくなります。放送毎に視聴率が上がり、次第とスタッフ間に団結が生まれ、クランクアップのときには主演女優さんから直接お礼の言葉をいただくなど、大きな作品づくりに携われたという達成感が得られた仕事でした。
高校生のとき、テレビの制作現場で活躍するメイクアップアーティストの存在を知り、超テレビっ子の私は「こんなかっこいい仕事があるんだ!」と衝撃を受けました。それ以来、憧れるようになり、いろいろな美容系の専門学校を見学。しかしどの学校でも、テレビ業界専属のメイクアップアーティストはとても狭き門だという答えしか返ってきませんでした。それでも諦めきれずに探した結果、母校である「桂make-upデザイン専門学校」にたどり着きました。テレビ業界では有名な「山田かつら」という会社が、授業や就職で全面的にバックアップしている専門学校です。ここなら私の夢が叶いそうだと思い、親を説得して入学を決めました。
専門学校時代は、とにかく毎日練習に励みました。ヘアメイク初心者でしたが、努力した分だけどんどん上達し、メイクの楽しさ、奥深さに惹かれていきました。特殊メイクや時代劇用メイクなど、テレビ番組専門のメイクの授業もあり、とても楽しかったですね。卒業後、研修期間などを経て念願の「山田かつら」に入社。いまでもいろいろな雑誌を読んだり、街で人間観察をしたりと、ヘアメイクの勉強は欠かせません。また、私は本当にテレビが大好きなので、休日もテレビ三昧。ただ楽しく観ているときもあるのですが、急に出演者のメイクに気を取られ「私だったらこうやってメイクを直してあげるのに…」なんて思うことも。職業病ですね!
山田かつら 映像事業部メイク部フジテレビ勤務/メイクアップ美容学科/2011年卒/三宅さんと渡辺さんの子弟関係は専門学校在学中から。毎年文化祭で開催されているヘアメイクの大会で、三宅さんが準グランプリを受賞したとき、そのモデルを務めてくれたのが1年後輩の渡辺さんだったのだそう。「私は今はまだ研修期間中なので、早く正式に社員になって、三宅さんのようにドラマのヘアメイクを担当してみたいです」と、取材中も三宅さんに羨望のまなざしを向けていた。