私の勤めるクリニックでは、歯の健診に力を入れていて、たっぷり1時間の枠をとって診ていきます。それによって虫歯を早く発見できますし、歯周病の患者さんの回復も早まります。次の健診できれいになっていると、「しっかり歯ブラシをしてくれたんだ」とうれしくなりますね。歯科衛生士の仕事は、もちろん学生時代に理解していたつもりですが、自分が患者さんに対して提供したことが、カタチや結果となっていく過程は見えなかったことでした。それをいま実際にクリニックでそれを経験できて、やりがいを実感しています。今は月に一度の健診に来てくれる患者さんといろんなおしゃべりをしながらコミュニケーションをとるのも楽しい毎日です。
基本的な学びから臨床での応用、専門分野のほか、ビジネスのルールや接遇など幅広く学ぶことができました。また高齢者の方を想定した、車椅子の乗り降りなどの介護の実習も印象的でした。クリニックには車椅子で来られる患者さんもおられ、学んだことがいま現場で活きています。そして心に残るのが、2年生のときに行った歯科医院での臨床実習です。先生が厳しくて、1カ月半のあいだ毎日プレッシャーもあったのですが、実習が終わって、その先生が「よく頑張ったね」って言ってくれたんです。そのとき、「頑張って歯科衛生士の資格を取ろう!」と強く決意。仕事のやりがいや使命が見えてきて、自分の目標が本当の意味で明確になりました。
私は高校生のとき、人と関わる仕事や、人のためになる仕事がしたいと思って進路を考えていました。同時に、将来的なことを考えて何かの資格を取りたいとも思っていたんです。実はそれまで、私はほとんど歯医者に行ったことがなくて、歯科衛生士という仕事があることを知りませんでした。今では女性が長く続けられることを考えても一番良い仕事だと思いますし、口腔内の健康を守るというやりがいを実感する毎日です。また歯科衛生士は、認定歯科衛生士を目指すというキャリアアップも可能で、さらに成長したいと思えば勉強を続けていくことができます。資格をもっていることで、人生にいろんな選択肢が持てる意味でもおすすめの仕事ですよ。
飯田デンタルオフィス/歯科衛生士科/2019年3月卒/クリニックに入職した際に、院長先生に「目で見るよりも、実際に手を動かすなかで仕事を覚えていきたいです」と頼み、先輩の歯科衛生士に積極的に仕事を教わっていったという加藤さん。入職3カ月目から、1人で患者さんの健診を任されるようになったそうです。職場の飯田クリニックは歯科衛生士が加藤さんを含めて3名、歯科助手が4名、そしてドクターが女医さんを含めて3名という充実の環境。「治療補助は助手さんに任せて、衛生士の仕事に専念する毎日。これからも勉強を怠らず、歯周病を治す過程や予防に関することを特に学んでいきたいです」とさらなる成長を目指しています。