芸能界は、“マネージャーがタレントをプロデュースしていく”というのが主流だと思いますが、自分は“本人と二人三脚で進んでいく”ことを重視しています。マネージャーがすべてを決めるのではなく、依頼された仕事を一度客観的に見て、タレント本人とも納得がいくまで話し合います。そうすることで仕事に全力投球してもらい、自分の新しい一面を見つけてほしいんです。マネージャーとしては、取りに行った仕事で出演が決まって、撮影して、本人が素晴らしい演技をしてくれて、それがオンエアされて、SNSの反響を見るところまでが一連の楽しみ。僕たちはタレントのために動いているので、やはり仕事が決まるたびに嬉しい気持ちになりますね。
在学中にバラエティ番組の収録のアルバイトに行ったときに、テキパキ仕事をしているマネージャーを見て、“カッコいいな”と思い、マネージャー業に興味を持ちました。当時は、芸能事務所の知識はあまりありませんでしたが、サンミュージックには自分が好きな安達祐実さんが所属していたり、芸人の方も多く所属されていて、それが決め手になり、就職しました。
以前、東放学園にゲスト講師で招かれた際に授業で話したことがありますが、ミーハーな心はとても大切です。“あのタレントと仕事をしてみたい”“あの番組に関わりたい”という気持ちがあると、知識量が増えるし、仕事にも夢中になれます。そういった気持ちを原動力にして、業界をめざしてほしいですね。
(株)サンミュージックプロダクション 勤務/放送芸術科/2006年卒/現在はマネージャーとして仁村紗和さん、加藤小夏さん、垣内彩未さんを担当している森さん。「今、50人ほどの俳優が所属する俳優部のチーフを任されています。これからも実力がある俳優を続々と世に送り出して、“サンミュージックといえば俳優だよね”と世間から認めてもらえるように頑張っていきたいですね」とこれからの目標を語ってくれた。