今はアートディレクターとして、クライアントさんのお悩みをどんなアプローチで解決できるかを考えながら仕事をしています。おもに担当しているのはアニメやコミックスなどのエンタメ作品。クライアントさんと密に連携しながら、作品の魅力をどのようにファンの方に届けるかを意識しながらデザインに取り組んでいます。アニメのエンドロールや本の奥付に自分の名前を載せていただいた時は、自分のデザインを認めてもらえた!と実感でき、次の仕事へのモチベーションにもつながります。デザインのアプローチはWEBやSNS、動画、書籍など媒体によってさまざまですが、その違いを日々の仕事の中で学ぶことができるのも、この仕事の魅力だと思います。
子供の頃からマンガやアニメなどのエンタメが大好き。美術や工作の授業などで、自分の頭の中で考えたものを手を動かして形にするという作業も好きでした。とはいえ最初に目指したのは学芸員で、本校に入学したのも学芸員の資格を取得するためでした。ところが実技などの授業を受けるうちにデザインに興味がわき、せっかくなら大好きなエンタメに関わるデザイナーになりたいと思うようになりました。まだまだ勉強中ですが、現在の仕事でその夢が叶っています。最近ではデザイン作業を行う前段階からご相談をいただくことも増え、クライアントさんと一緒になって作品の魅力を伝られるように仕事を進めています。
在学中は資格取得の講義や実技の課題をこなすのが大変でしたが、友達と一緒に頑張ったのはいい思い出です。特に印象深いのは平面構成の授業。「フルーツ」「靴」などのテーマを自分なりに掘り下げて表現に落とし込み、コンセプトを発表するという内容でしたが、現在のクライアントさんへのデザイン提案などにそのまま生かされています。ほかにも企業コラボなど校外との交流も多く、「作品を世の中に出す」という貴重なチャンスや喜びを与えてもらいました。実際に就職するとほとんどの仕事はチームで取り組むため、コミュニケーション力がとても重要になります。学生時代はなるべく多くの人と関わって、人との接し方を学んでおくのがお勧めです。
株式会社Y’s/クリエイティブデザイン科 高度コミュニケーションデザイン専攻(4年制)/2015年/1992年千葉県生まれ。2015年3月に本校を卒業後、別のデザイン会社を経て2017年に現在の勤務先である株式会社Y'sに入社。クリエイティブディビジョンに籍を置き、アニメ・コミック・ゲームなどのエンタメ分野で、WebやDVDパッケージやロゴ、装丁など幅広いデザインに携わっている。