就職先を決める際、帝国ホテルか好きなケーキ屋さんかで悩みましたが、実際に帝国ホテルのレストランで食事をして料理とサービスに感動し、「一流の仕事を学びたい!」と決心しました。入社3年目となる現在は下回りと呼ばれる仕事に加え、ケーキに携われる時間が増え、クリームタルトやショートケーキの仕上げなどを任されたり、飴細工を飾らせてもらったりする機会もできました。また、バイキングレストランでお客様の前に立ってケーキやアイスを取り分けるときには、直接お褒めの言葉をいただくこともあり、やりがいを感じます。お客様のニーズに合わせたおもてなしを心がけ、ホテルならではの仕事ができることが楽しいです。
どんな仕事に就きたいかと考えたときに、思い浮かんだのが「人を幸せにする仕事」でした。思い返すと、幸せを感じるのはおいしいケーキを食べているとき。元々もの作りが好きだったので、人の暮らしに寄り添える「食」の世界を目指すことにしました。調理の学校はたくさんありますが、なかでも武蔵野調理師専門学校に進んだのは、就職に強く、挨拶や身だしなみを大切にする文化に共感をしたからです。「やるならとことんやろう!」と、あえてレベルの高い学校を選びました。実際に社会に出て感じることですが、基本的な技術はもちろん、挨拶は本当に大事。厳しく指導していただいたおかげで、無意識にできるようになり、先生方に感謝しています。
授業では包丁の研ぎ方に始まり、クリーム絞りやナッペ練習など、一つずつ技術を身につけていきました。練習したことはすべて自分の役に立っていると自信をもって言えます。その成果を発表する場が学園祭です。調理作品展示では班長を務め、みんなで時間をかけて作品を作り上げました。作品が次第に形になっていくのはうれしく、準優勝した際は胸がいっぱいになりました。武蔵野調理師専門学校は時に厳しいと感じることもあるかもしれませんが、学生生活を楽しむことができる学校です。学ぶこと・楽しむことを精一杯、吸収してほしいと思います。私も後輩の皆さんに負けないよう努力し、どんな要望にも応えられるパティシエを目指します。
株式会社帝国ホテル(帝国ホテル 東京)勤務/高度調理製菓科/2019年卒/ダブルプログラム科(現:高度調理製菓科)で、製菓・調理について学ぶ。卒業後は株式会社帝国ホテルに就職。現在は調理部に所属し、ペストリー部門を担当している。