患者様とは栄養以外にも色々なお話をします
病院での管理栄養士の役割は、入院されている患者様の栄養管理、献立作成から生活相談まで多岐にわたります。弊院の患者様は主に怪我で入院されていますが、例えば血圧が高く合併症を防ぐために食塩制限が必要なこともあります。医師にそういった提案をするのも私の大切な役割です。患者様には出来る限り会いに行き、お話しするようにしています。患者様の側はどうしても、はじめは「食事で怒られるんじゃないか」と警戒してしまいますから、できるだけ壁を感じさせないようなコミュニケーションを心がけています。食事と関係ない世間話をしていると、患者様のほうからも「家ではどういう食事を作ったらいいですか?」と聞いていただけます。
大学に入る前までは管理栄養士の資格のこともよく知らず、親戚が栄養士の勉強をしていたこともあり、「自分も食べ物に関して勉強しておけば、食いっぱぐれないかな」くらいの気持ちで進学しました。入学当初には目標が決まっていませんでしたが、大学3年で臨地実習があり、病院・福祉施設・給食会社・行政機関に実習に行きました。その中で、一番楽しかったのが病院だったんです。食事を食べる患者様から直接お話しを聞けるし、こちらの考えていることもお伝えできる。それに入院されている患者様は「治そう!」と頑張っていらっしゃるので、学んだことを活かしてそのサポートをすることにやりがいを感じて、今の仕事を選びました。
他の職種とも情報を共有します
栄養サポート部の活動などで子供から高齢者、アスリートまで様々なライフスタイルの方と、生活相談や料理教室といった形で関わる機会があり、「人と直接話すこと」の大切さを学びました。そんな折、大学4年の時にアメリカに研修に行き、大学病院の管理栄養士の仕事を見せてもらいました。「日本の10年先を行く」といわれるアメリカの管理栄養士が、生活や食事について患者様と話し合うことを何よりも重視している姿を見て、「専門知識を身につけたのだから、それを必要とする人に共有することこそが役割だ」ということを再確認しました。「顔の見える管理栄養士になる」という目標が間違っていなかったと、勇気づけられる経験でした。
栄養管理や献立作成など、様々な役割を担います
福島整形外科病院 栄養課 勤務/健康科学部 健康栄養学科/2020年卒/新潟医療福祉大学に進学した理由のひとつに「スキーが好きだから」があった布川さん。但し新潟市にはスキー場がなく、スキー場がある越後湯沢へのアクセスは、実家がある栃木市と大して変わらなかったとのこと。管理栄養士として大切にしていることは「直接患者様と話をして、様子を見て、状態を把握することで、栄養管理や生活習慣に繋げること」だと語る。趣味はオンラインゲームと、そこで知り合った人たちとのボイスチャットとのこと。
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