社会人がホンネで答える文・理・相・談・室Interview
文系、理系に分けるより、垣根をつくらないバランスが大事。上田 和実 / 広告会社・ウェブプロデューサー(34歳)Profile:漠然と科学者にあこがれを抱いて、理系へ。その流れで就職は電機メーカーのシステムエンジニア(SE)へ。 しかし、4年後、学生時代から興味のあった広告制作の世界へ転身。コピーライターを経て、現在はウェブプロデューサーとして広告会社に勤務する。
Q1高校時代は文系でしたか?理系でしたか?文系
Q2文理選択時は、得意科目や不得意科目で選んだ。
車イスの宇宙物理学者・ホーキング博士が好きで、将来は科学者とか研究者になりたいと思っていました。文系の職業イメージがあまりなくて、専門的な分、理系のほうが仕事の幅が広いと思っていましたね。
Q3今、高校時代の文理選択どおりの仕事をしている。
広告宣伝キャンペーンのプランニングと制作をしています。まわりにも文系が多く、いわゆる文系職と言えるかもしれません。ただ、最近ではほとんどのキャンペーンでウェブ(インターネット)ははずせないメディア。前職がSEだったので、ウェブの専門知識があることはとても役立っています。何ができて、何ができないか、どうすればできるのか。そんな知識はプランニングするうえでとても重要だと思いますね。まわりからも重宝がられます(笑)。
Q4文系に進むのと理系に進むのでは、将来が大きく変わると思う。
私のいる情報を扱う分野は、ものすごく変化・成長しています。この分野は、技術とコミュニケーションをうまく融合できないとダメなので、特に文理は関係ないかもしれませんね。もし、情報の分野で何かをしたいと思っているなら、あまり自分で垣根をつくらず、興味の幅を広げていくことが重要だと思いますね。
Q5自分の文理選択を後悔したことがある。
理系だったことで、いわゆる論理的な思考を養えたと思います。もともと分析することは好きでしたが、物事を表層だけで理解せずに探究するようになりました。常に考えてから動く癖がついているのは、仕事のうえではよかったと思っています。
Q6理系の人がうらやましいと思う。
宇宙物理学者が新たな惑星を発見するように、理系は新しい物事に出会える機会が多い分野だと思います。好奇心を刺激してくれますし、あらたな興味も喚起してくれる。得るものも多かったですし、単純に楽しかったですね。