基礎知識編 自己PRってなに?
- 自己PRの書き方
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そもそも自己PR(自己推薦書・エントリーシート)とは何か、どんなことを書けばいいのか、どうやって評価されるのか…? まずは、入試で求められる自己PRについて知っておこう!
自己PRにまつわるQ&A
Q入試に必要な自己PRってなに?
学校によっては「自己推薦書」や「エントリーシート」などと呼称することもある。総合型選抜や学校推薦型選抜の出願時に提出を求められることが多い。作成には時間も手間もかかるので、総合型選抜や学校推薦型選抜での受験を考えている人は、早めに着手しよう。
Q自己PRには何を書くの?
重要なのは、自己アピールを「志望する学部・学科で学ぶにあたりいかに適しているか」や「志望する学校が求める人物像(アドミッション・ポリシー)にいかに合致しているか」につなげること。ただ闇雲に自分をアピールするのではなく、「何のためにアピールするのか」を意識することが大切だ。
Q自己PRには形式があるの?
まずは、志望校の入試要項で何が求められるかを確認しよう。
Q自己PRで合否が決まるの?
書類選考時にも重視されるほか、面接でも多くの場合は自己PRや志望理由書をもとに質問されるので、選考全般にわたって影響すると考えていいだろう。 求める字数が少ない学校などは、自己PRをそれほど重視していない可能性があるが、あまりに内容が薄かったり規定の字数にまったく足りていなかったりすると、ネガティブな印象を与えてしまう。自分をアピールできるチャンスなので、これを最大限に生かそう。
自己PRにはどんな設問があるの?
実際の自己PRではどんなことが聞かれるんだろう?多くの学校で聞かれる質問項目と、それにどう答えるかをチェック!
自己アピールできることは?
特にテーマは設けず自由に書かせるタイプ。部活動やコンテストなどの実績、取得資格、ボランティア活動などは、経歴や事実だけでなくそこから得た学びやどう役立っているか(どう役立てていきたいか)まで書こう。また、性格や人間性についてアピールする場合は、具体的なエピソードを交えて書こう。
あなたの将来の夢や目標は?
教育系、看護系、保育系、福祉系など職業と密接に結びついた学部・学科・コースを志望している場合や専門学校志望の場合は、該当する分野の職種を目指していることをその理由と合わせて書こう。
進路が多様な学部・学科志望で目指す職業まで決まっていない場合は、「社会にどのように貢献したいか」という切り口で考えてみよう。
あなたの長所・短所は?
長所だけを尋ねるパターンもあれば、長所・短所の両方を尋ねるパターンもある。
「明るい」「やさしい」といった漠然とした特徴よりも、「物事を論理的に考え、行動することができる」「人の話に耳を傾け、相手の気持ちに寄り添ったアドバイスができる」など自分ならではの長所を改めて考えてみよう。
短所については、改善に向けて努力していることを書けば、むしろアピールポイントにもなる。
あなたの好きな科目とその理由は?
好きな科目に関する質問は、勉強への意欲をアピールするチャンス。
好きな理由に加え、好きになったきっかけや継続している努力などのエピソードまで盛り込むとなお良い。ウソを書く必要はないが、志望する学部・学科・コースと関連する科目を選ぶとアピールしやすい。
高校生活で頑張ったこと、力を入れたことは?
王道の質問。部活動や勉強、課題探究などについて書くのが一般的だ。数回参加しただけのボランティア活動などは、面接で突っ込まれてしどろもどろになる可能性もあるので、避けたほうが無難。
趣味を挙げる場合は、志望分野の学びに関連すること(例えば、プログラミング、読書、実技など)だといい。継続して努力したことのほかに、困難なことや苦手なことを克服した経験などを書いてもいい。
自己PRはどうやって評価されるの?
志望校の先生は、自己PRのどんなところを見ているんだろう?評価ポイントを意識して準備しよう。
評価ポイント
学校や学部がアドミッション・ポリシーで掲げている「求める人物像」に合致しているかどうかは、非常に重要な評価ポイントになる。
例えば、「将来は理工系分野で技術者・研究者として活躍したいと考えている人」が求められているのに、それとはまったく異なる将来像が書かれていたりすると、マイナスになる。
求める人物像や学びたい学問の特性についてはあらかじめしっかりとアドミッション・ポリシーを読み込んで理解し、それに合致したアピールポイントを盛り込むようにしたい。
そもそも自己PRは「自分の強み」をアピールする書類なので、強み自体も評価の対象だ。さらに、その強みを得るため・磨くためにどのような努力をしてきたか、今後その強みをどう生かしていきたいと考えているか、なども評価のポイントになる。
あまりにありふれた内容だったり分量が少なかったりすると、意志や意欲を疑われかねない。ズバ抜けた実績やインパクトのあるエピソードがなくても、「この学校で学びたい」という思いだけはしっかりアピールすることを心がけよう。アドミッション・ポリシーなどから、学校が求める人物像をしっかり読み込んで自分の言葉でアピールすれば、必ず伝わるものがあるはずだ。
いるか
特に総合型選抜は過去の実績以上に未来の可能性を評価する傾向が強いので、この点はしっかりとチェックされる。卒業後の進路が多様な学校であれば、特定の職業まで決まっていなくても問題ない。「学校で何を学び、どのように社会に貢献していきたいか」がしっかりと書かれていれば評価される。
自己PRの内容が、志望校で学びたいことや将来の目標としっかりつながっているか、志望理由書などほかの提出書類の内容との整合性があるかは必ず問われるところ。自己PRを盛りすぎた場合、面接で突っ込まれることにもなりかねない。また、あれもこれも書いてあると散漫な印象になり、何がアピールしたいのかが伝わらない。文章のうまい・下手では評価されないとはいえ、テーマが明確に設けられていて、一貫した文章にまとめられているかどうかは評価ポイントになる。
お話をうかがった方
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小柴大輔 先生
リクルート「スタディサプリ」講師
Z会東大進学教室で講師を務めるほか、ロースクール(法科大学院)や司法試験受験の予備校においても一般教養小論文を指導している。感覚ではなく論理的に答えを導く指導に定評があり、「現代文に対するイメージが変わった」と受験生から圧倒的な支持を集めている。スタディサプリでは、現代文のほか、小論文や総合型・学校推薦型選抜対策講座を担当。
2020年01月08日時点の情報です。