本番をシミュレート! 面接の流れ&マナー

本番をシミュレート!面接の流れ&マナー

面接本番は緊張するけど、流れや決まりごとを押さえておけば、落ち着いて臨めるはず。マナーもきちんと身につけて、本番に備えよう。

01

面接の流れと必須マナー

1控え室

実は、面接前の控え室での様子もチェックされていることがある。控え室に入った時から、いや、試験会場に足を踏み入れた瞬間から、すでに面接は始まっているという意識をもとう。ひたすらスマホを触っている、むやみに歩きまわる、脚を組んで座っているなどはマナー違反とされることもある。自分の順番が来るのを静かに待ち、本番に備えよう。なお、振動音は意外と響くので、マナーモードではなく電源を切っておいた方がいい。

2入室

名前を呼ばれたら面接室へ。ドアを2回(もしくは3回)ノックし、「どうぞお入りください」と言われたらドアを開け、笑顔で面接官に視線を向けて、元気よく「失礼します」と言って入室する。ドアを閉める際は面接官にお尻を向けないよう注意。続いて45度の角度でていねいにお辞儀をし、身体を起こしてから受験番号・学校名・名前を名乗り、「本日はよろしくお願いします」と挨拶する。第一印象が大切なので、はっきりと大きめの発声を意識しよう。

3着席

入室したら椅子の位置にまで進み、「どうぞお座りください」と言われたら、「ありがとうございます」「失礼します」など一言添えて着席。座る姿勢は、背筋を伸ばし、椅子に浅めに腰かけるのが基本。男子は両脚を肩幅程度に開き、女子は両膝をくっつけると印象良く見える。手は軽く握り、太ももの上に置いておこう。

4面接中

面接中はさわやかな笑顔を心がけよう。視線は面接官の顔に向けるが、直接目を見るのではなく眉間のあたりを見るようにすると、自然に会話ができる。相手が複数いる場合は、均等に視線を配ることを意識しよう。緊張していてもキョロキョロしたり下を向いたりしないように心がけて。対話の流れに沿って自然な範囲で手を動かすのは問題ないが、話すときに髪を触るなどの癖がある人は、面接中は抑えるよう気をつけよう。

5退室

面接終了を告げられたら、「本日はありがとうございました」と言って座ったまま一礼。立って出口へ向かい、ドアの前でも目線を合わせて一礼し、「失礼します」と元気に挨拶して退出しよう。ドアはゆっくり開閉を。控え室での態度も見られている可能性があるので、「終わったー!」などと大声を出したり、だらしない態度をとったりしないよう注意しよう。

02

面接当日のありがち失敗例

どんなに念入りに準備しても、当日の失敗で結果が変わってしまうこともある。先輩たちの失敗を事前にチェックして、不安要素を取りのぞこう。

面接当日のありがち失敗例
失敗例 1

緊張して眠れず、睡眠不足で本番に…

睡眠不足の状態では、顔色や表情に影響するし、集中力も低下してしまう。面接の前日は緊張してなかなか寝付けないかもしれないが、それを見越して、数日前から早めに寝るなど生活リズムを整えておこう。

失敗例 2

電車が遅れて開始時刻に遅刻!

電車の遅延というやむを得ない事情とはいえ、面接開始時刻に遅れてしまうのは大失態。交通機関の乱れなどを想定して、遅くとも30分前には試験会場に着く予定で動こう。万一、到着が遅れてしまう場合は、わかった時点ですぐに連絡を入れること。道に迷うこともあるので、試験会場の下見もしておこう。

失敗例 3

控え室でつい盛り上がって…

面接前の控え室でほかの受験生と「緊張するね」と小声でやりとりするうちに、だんだん話が盛り上がって声が大きくなる…というのは、ありがちなこと。控室での様子をチェックされている場合もあるので、ほかの受験生との会話はほどほどに。

失敗例 4

ノックしないでいきなり入室!

事前に入退室の練習をしていなかったり、緊張のあまりうっかりノックを忘れてしまったり…。どんな理由にせよ、ノックなしの入室はマナー違反だ。控え室で待機している間に、入室から退室までの一つひとつのステップをシミュレーションしておこう。

失敗例 5

面接官にすすめられる前に着席…

面接官にすすめられる前に着席するのも、失礼な印象を与える。第一印象が悪くなるので、面接全体に及ぼす影響も大きい。緊張しても段取りが飛ばないよう、頭で覚えるだけでなく、何度も練習して体に叩き込んでおこう。

失敗例 6

面接中に携帯電話の着信音が!

面接を中断せざるを得ないので、これは最悪の事態とも言える。携帯電話の電源は、控え室に入る前に必ず切っておこう。何があるかわからないので、マナーモードにするのではなく完全に電源を切っておくのが無難で確実だ。

失敗例 7

面接中につい貧乏ゆすりを…

緊張しているときは、無意識に癖が出てしまうもの。貧乏ゆすりをする、髪の毛や爪を触る、頻繁に鼻をこするなど癖は人それぞれだが、面接官にとっては非常に気になるもの。模擬面接を録画し、面接中の自分がどんな風に見えているのか確認しておこう。

失敗例 8

椅子から立ち上がるタイミングがわからず…

着席時には面接官に「どうぞお座りください」と言われてから座るのがマナーだが、面接終了後には基本的には指示はない。「面接は以上です。お疲れさまでした」と終了を告げられたら、「本日はありがとうございました」とお礼を言って立ち上がろう。

失敗例 9

面接に失敗し、落胆して退出…

受け答えで少々のミスがあっても合格するケースはいくらでもある。思っていたような受け答えができなくても、面接中に落ち込んでいたら失点を重ねるだけなので、気持ちを切り替えて最後まで明るく笑顔で受け答えしよう。

失敗例 10

面接室を出た途端、開放感から大はしゃぎ!

面接室を出た瞬間、気が緩む受験生は少なくない。「終わったー!」と大はしゃぎする声は、ドア越しに面接官にも届いているかもしれない。ホッとする気持ちは心の中に留め、試験会場を出るまでは気を引き締めておこう。

お話をうかがった方

  • 小柴大輔 先生 リクルート「スタディサプリ」講師
    小柴大輔 先生
    リクルート「スタディサプリ」講師

Z会東大進学教室で講師を務めるほか、ロースクール(法科大学院)や司法試験受験の予備校においても一般教養小論文を指導している。感覚ではなく論理的に答えを導く指導に定評があり、「現代文に対するイメージが変わった」と受験生から圧倒的な支持を集めている。スタディサプリでは、現代文のほか、小論文や総合型・学校推薦型選抜対策講座を担当。

2020年02月25日時点の情報です。