2016/07/14
家族や友達、職場の人など、私たちが生きていく上で人間関係は避けられないもの。でもなかなか思うようにいかず悩んでいる人も多いのでは?今回は、相手との関係性を深める方法について考えてみましょう。
高校で新しくできた友達。学校やSNSで毎日連絡を取っているのに、その子のことが今一つつかめない。反面、幼なじみの友達とは久しぶりでもすぐに打ち解けられる。そんな経験、ありませんか? 実はそれ、相手を「知っている」か「わかっている」かの違い。この2つには、人間関係を築く上で大きな差があるんです。
人間関係を築く上で大切なのは、情報量ではなく相手を想う気持ちです。相手の情報を100個集めるよりも、1つ2つの情報を手掛かりに「どうしてそうなんだろう?」と考えて相手に問いかけ、そのリアクションからまた考えて・・・と繰り返した方が、距離も理解もグッと深まるはず。情報が簡単に手に入る時代だからこそ、相手の行動や発言一つひとつに振り回されることのない、健全な関係性を築きたいですね。
「知る」と「わかる」の違いは、相手が子どもでも同じです。ある保育園に、可愛い髪型をしている友達にちょっかいを出すAちゃんがいました。先生とご両親は、その行動をAちゃんのさみしさと考えたくさん声を掛けます。しかし、Aちゃんの行動に変化はありません。それは、大人がとった行動はAちゃんの気持ちを「知った」だけで、「わかって」はいなかったからです。そこで家や保育室で過ごす日常の時々に、優しく髪をとかしたり、髪飾りを付けてあげると・・・本来の素直さを取り戻したのです!
Aちゃんも声を掛けてもらった段階では、大人たちが自分を気遣っていることを「知った」だけ。その後、普段の生活の中でただ黙って髪を触ってもらうことで、自分は大切にされていると「わかった」のです。私たち人間は、他者と信頼関係を築けると、自分のことも信じられ、世界を肯定的に受け止められるようになります。つまり子どもも大人も、自分にとっても相手にとっても「わかり合う」ことは、とても大切なのです。